北村陽子の作品一覧
「北村陽子」の「世界はあなたを待っている――社会に持続的な変化を生み出すモラル・リーダーシップ13の原則」「チョコレートの真実」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
TED代表者のクリス・アンダーソンによる「利他」の本。
「そりゃそこまで成功したら綺麗ごとも言えるよ…」と思うなかれ。まさしく本書を読むべきは、そんな風に思ってしまう私たちなのだ。
(かく言う僕もビル・ゲイツの推薦がなかったら買っていなかっただろう…)
「やらない善よりやる偽善」が本書の大筋なんだけど、じゃあそれをどうしたら多くの人に実施してもらえるシステムを構築するか、まで語っているのが素晴らしい。こういう部分が流石だよなぁ。
「善」と聞くと純粋で見返りを求めないものをイメージしてしまうけれど、(その背景がどんなものであれ)「善」と呼ばれるものを成した時点で称賛されるべき、というのがポイントだね。
ビル・ゲイツに代表されるような億万長者の持つ資本の比率は年々上昇している。
もちろん税制は一定の均衡を手伝っているけど、それだって焼け石に水の中になるのであれば、彼らに「名誉」を与えて資本を提供してもらうことも良いアイデアの一つになるだろう。
(実際ビル・ゲイツは慈善活動を行っていて、確かに節税対策かもしれないけれど、彼は私たち以上に「善」い事を行っているはずだ)
Posted by ブクログ
本書のテーマ「利他」について興味があり、英治出版の読者モニタープログラム応募し、書籍をいただきました。
世界で日本の「おもてなし」が評価されているという話は聞きますし、実際接客業の質の高さ、親切な人たちも多い印象です。
しかし、近くにいる一人一人を見ていると、「自分たち」中心の考え方に触れることが多く、違和感を持っていました。
そんな中、なぜ利他が必要なのか、なぜ利他が行われている場面が少なく見えるのか、そして、どうやったら利他を実行し、その先にどんな世界が実現するのか、と言った問いに答えてくれる本でした。
著者は、TEDのトップを務めているクリス・アンダーソン。
自身や身近に起こる利他について、事例を踏まえながら、上記の問いに答えていく。
本書から得られた気づきは、以下の通り。
・人間の決断は、何らかの利得のためになされている(完璧な利他行為など存在しない。が、利他的な行為の優しさを称える)
・利他は自身の幸福感を高める
・利他思考になるためには、自分自身に寛容になる。自分が恵まれていることを認識する
・認知バイアスと時間バイスにより、良いニュースよりも、悪いニュースに触れることが多く、世界が悪い場所であると認識してしまう
・利他的な行動を習慣化させる
・インターネットの力を使い、利他の行為や事象を拡散させる(誰でも意識すればできる)
本書では、企業での取り組みや富豪の寄付の話など、自分とは縁遠い話もあるが、「あなたはどうするのか?」と繰り返し問いかけられており、利他の発揮について、自分ごとで考える機会となった。
小さなことでも積み上げることで、社会が変えられるかもしれないと、希望を感じられる内容であった。
Posted by ブクログ
斎藤幸平『人新世の「資本論」』にて、資本主義による成長の代償を後進国がおっかぶるという主張があったが、チョコレート産業におけるそれを見た。
先進国の都合でカカオの生産地にされた挙げ句、市場価格の暴落により貧困にあえぐ人々。奴隷同然の扱いを受けタダ働きさせられる子供たち。
私達はそれらの人々を犠牲にして、100円のチョコレートを当たり前のように食べている。
そして、原料のカカオを作っている人々は、カカオがどうなるのか知らず、チョコレートを見たことすらない。
これは過去ではなく、現代の話である。
資本主義経済における世界の歪さを思い知った。
自分が何ができるかは分からないが、この現実を意識しながら生きていきたいと思う。