島村英紀の作品一覧
「島村英紀」の「火山入門 日本誕生から破局噴火まで」「完全解説 日本の火山噴火」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
〇目次
はじめに
第1章:こうして火山が日本を作ってきた
第2章:日本を脅かしてきた噴火と火山災害
第3章:どんな大噴火がこれから日本を襲うのか
第4章:危ない火山は意外に近くにある
第5章:火山とともに生きていく
おわりに
火山の基本的な構造や噴火の種類、火山噴出物の種類(火山弾、火山岩塊、火山礫、火山灰)、火山岩の種類(ケイ素の含有量の違い)やそれに関わってくる溶岩流の違いなど紹介されている。また、プレートの動きの説明には従来プレート・テクトニクス理論が用いられていたが、加えてプリューム・テクトニクスを用いると火山や地震の発生のメカニズムが理解しやすいということも初めて知った。
プリュームが上がっていく箇所を「ホットスポット」といい(例えばアイスランドなど)、プリュームが沈み込んでいく箇所を「コールド・プリューム」と呼ぶらしい(例えば日本など)。
「ホットスポット」と「コールド・プリューム」ではマグマ溜まりの起こる場所や仕組みが異なるため、火山の噴出物や発生の仕組みも当然異なってくる。
まだまだ地球の内部のことは分からないことが多いため、地震・火山予知は不可能である。ただ、地球表面の陸地の約7分の1の活火山があるとされる日本列島に住む我々は火山の基本的な構造を知っておいた方が、火山災害の際の減災にも役立つだろう。
火山にまつわる情報をコンパクトにまとめた1冊として是非とも手元に置いておきたい。
Posted by ブクログ
著者は1941年生まれの地震学者。
2006年2月1日に詐欺の疑いで逮捕され、札幌拘置所に拘留されます。
7月21日に保釈が認められるまで171日間の拘置所での生活を詳細に記録した本です。
島村氏の罪状は、北大在職中に、ノルウェーのベルゲン大学に海底地震計をあたかも個人の所有であるかのように騙って、代金約2000万円をだまし取った、というものです。
この本においては事件の内容はあまり詳しく触れられていませんが、氏のホームページに「裁判通信」という形でレポートされています。
拘置所での自身の生活を描いたものとしては佐藤優氏の「国家の罠」があります(この本の中でも一か所引用があります)が、この本に書かれている内容は「国家の罠」の内容と重なる部分も多く、「国家の罠」をすでに読んでいる人にはそれほど新たな知見が得られるというわけではないように思います。
ただ、こちらの島村氏の本の方は非常に克明です。
このあたりはやはり学者らしさが出ているのでしょうか。
特に、入所以来の食事メニューを20ページ近くにわたって書き連ねた部分はある意味壮観です。
結局島村氏は札幌地裁で執行猶予つきの有罪判決を受け、迷った末に控訴を断念、判決が確定します。
ただしそれは罪を認めたということを意味するのではなく、控訴して上級審へ進んでも無罪にはさせないだろうという検察と裁判所に対する深い不信から下した決断なのです。
佐藤氏にしても、島村氏にしても、国家の意思によって罪を着せられたと認識している(島村氏の場合は地震予知という「国策」に対して批判的な立場をとってきたことが原因ではないかと自身で分析しています)点が共通しています。
そして、不自由で窮屈な拘置所生活を強いられながらも、自分と周囲を客観的に見つめる知性と強い精神力を持っているところも。
本件が本当に「国策」的に作り上げられた事件だったのか判断することはできませんが、国家が国民個人の自由を奪い拘禁することの危うさを知るという点において、この種の本は読んでおくべきと思います。