國分俊史の作品一覧
「國分俊史」の「エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い」「経営戦略と経済安保リスク」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
日本政府、そして日本企業で働く私たちにとっても、2020年に出版された本の中でも最も重要な1冊なのではないか。
経済ツールを活用して地政学的国益を追求する手段とされるエコノミックステイトクラフト、そして株価や為替操作による経済活動の混乱、国内法の国際展開、政府首脳陣のスキャンダルによる信頼の失墜、身の回りの製品を武器に変えさせる戦争行為を志向する「超限戦」という非軍事の戦争行動コンセプトによって、今後想定される戦争形態が根本的に別のものとなっている今、安全保障の形も変化を余儀なくされている。
そうしたグローバルな安全保障環境の変化、そして今後起こりうる市場環境の変化に対して、ルール形成やそれに向き合う議論や人材や組織構造を持たない日本がどうしていけばいいのか、について記されている。刺激的な一冊。
個人的にはGDPRに関する記述も目から鱗で、米国のクラウドに支配されることで情報が筒抜けになることを前提として巨額の制裁金を科すルールを形成することによって情報を盗み見ることを躊躇させる手段、つまり、GDPRは個人情報の保護を錦の御旗にしつつ、真の目的はEUの機密情報を盗み見ることを防ぐ安産保障戦略そのものだという話は勉強になった。
Posted by ブクログ
この本を読み始めて、大前提として「米中冷戦は2018年から始まっている」という認識に変わった。どこまで自分はお花畑な頭をしていたのか。。
以下学び
・安全保障における考え方の原則は「国防は経済に優先する」。合理で動く企業にとっては売上減など不利に働くことも多いが、かつての軍(国政)→民というテクノロジーの流れが逆転している中では、法規制の成立に先んじてルール作りに踏み出す必要がある。
・米国としては最低でも20年間というスパンで中国との覇権争いに突入したとの認識。ビジネスにおける時間軸とはズレがある。
・中国の一帯一路政策の根幹、AIIBに代表されるようにインフラを抑えることは国際関係・地政学上重要。かつ建設後のテロ対策・警備のための軍派遣に繋げられるかどうか。米中と日本の大きな違いはここ。日本は防災ノウハウの輸出が一つの戦略シナリオ。
・IoT時代における擦り合わせの要点は、ハッキングによる誤作動と復元シナリオ。ここでは開発段階での攻撃を受けるフェーズが重要だが日本国内では違法。海外市場での競争同位を築くためには、例えばオーストリアなどとの連携が必要になってくる(SC制度の有無も含めて)。
・逆に非ハイテク市場には日本の余地あり。超低燃費ガソリン車や介護産業など。環境面の問題を考えると、ここは中国との連携も必要に。