國分俊史のレビュー一覧

  • 世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか

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    ネタバレ

    日常の自分の働き方を根本から考え直さねばとハッとさせてくれた書籍。
    日本企業が国際社会におけるプレゼンスを落としている理由について理解できた。
    「ルールは政府が作るものであり、受け身でしかない」日本企業と、企業自らが政治家、政府と連携しながら自らルールメイクをしていく欧米企業とで、根本的な思考が異なっている。
    決められた目標やルールの中で目の前の課題に一歩ずつ取り組むことに強みを持つ日本人ではこれから勝てず、望ましい未来を描きそこからどう社会を変える必要があるか、そのために何ができるかを考えて行動していかないといけない。

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    2021年04月05日
  • エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

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    日本政府、そして日本企業で働く私たちにとっても、2020年に出版された本の中でも最も重要な1冊なのではないか。

    経済ツールを活用して地政学的国益を追求する手段とされるエコノミックステイトクラフト、そして株価や為替操作による経済活動の混乱、国内法の国際展開、政府首脳陣のスキャンダルによる信頼の失墜、身の回りの製品を武器に変えさせる戦争行為を志向する「超限戦」という非軍事の戦争行動コンセプトによって、今後想定される戦争形態が根本的に別のものとなっている今、安全保障の形も変化を余儀なくされている。

    そうしたグローバルな安全保障環境の変化、そして今後起こりうる市場環境の変化に対して、ルール形成やそ

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    2021年01月13日
  • エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

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    この本を読み始めて、大前提として「米中冷戦は2018年から始まっている」という認識に変わった。どこまで自分はお花畑な頭をしていたのか。。

    以下学び
    ・安全保障における考え方の原則は「国防は経済に優先する」。合理で動く企業にとっては売上減など不利に働くことも多いが、かつての軍(国政)→民というテクノロジーの流れが逆転している中では、法規制の成立に先んじてルール作りに踏み出す必要がある。
    ・米国としては最低でも20年間というスパンで中国との覇権争いに突入したとの認識。ビジネスにおける時間軸とはズレがある。
    ・中国の一帯一路政策の根幹、AIIBに代表されるようにインフラを抑えることは国際関係・地政

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    2020年08月15日
  • エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

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    新規政策分野である経済安全保障。経済と安全保障(含むインテリジェンス)とは相互排他的とは言わないが、これまで別々のものとして少なくとも日本では捉えられ、政府内も官民もそれぞれのアクターは噛み合って無かった。

    情報通信技術の飛躍的発展と米中対立の煽りを受けて、物理的分野から経済的分野に競争の主戦場が移ってきた。

    本書では、経緯、技術、枠組み、産業、提言など幅広く経済安全保障について扱う。入門用啓蒙書として良いのではないか。カバレッジが広すぎて個々の議論が薄くなっている点は仕方無い。

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    2022年01月16日
  • エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

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    政策立案者には7章までが参考になり、経営者には8章以降が参考になるという、官民双方の視点を一定程度取り入れた良書。

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    2021年07月06日
  • 世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか

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    ー 今までは解決不可能だった問題にも手が届くようになったわけだ。ルールのない世界やこれまでのルールが通用しない世界がどんどんと広がっているのだ。この新しい世界においては、ルールのある世界でのエキスパートである私たちの美徳は逆機能し、「持ち場・立場症候群」に転化してしまう。今までの習慣は裏を返せば、自分の目の前の課題以外には向き合わないということでもあるからだ。それゆえ、既存の枠組みでは本来は解けない問題も、自分の目の前の課題に疑小化してしまう。そんな緩小化のスキルが得意な、「課題矮小化先進国」になってしまったのだ。

    その好例が、企業にとっての金科玉条でもある「お客様志向」だ。お客に寄り添い何

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    2021年11月30日
  • 世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか

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    個々の識者の課題認識については同意だし、重要なテーマであることは理解できるが、概論と事例をセクションで分けて記載してもらった方が内容がすっきりすると感じた。
    4章が特に興味深く感じた。基準・規格・規制など、ともするとごちゃ混ぜにしてしまいがちな概念をある程度綺麗に整理してくれている。
    欧州は規制を絶対的なものと捉えておらず、あくまで長期的な目標として捉えているという見方も面白い。規制等を経営の与件としてしまうのではなく、いかにデザインできるかを考えるのが重要だということには非常に同意。

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    2021年03月22日
  • 世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか

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    長年、製造業の競争戦略において、”標準化/デファクト化"は、競争優位をもたらす一つの類型として語られてきたが、より広範なルールメイキングが企業の活動にもたらすインパクトや、業績に与えるアウトカム、その組織体制の有り方などについてまとめられた一冊。

    私自身は通信業界に従事していた人間として、通信政策におけるルールメイキングのメカニズムは理解しているつもりである。その中で、外資系のIT企業(Microsoft、Google、Qualcommなど)の活動の幅の広さや人材の層の厚さは、日本企業のそれとは比較にならなということを痛感する場面が多い。ルールに従うことが当たり前なのではなく、自発

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    2017年05月21日