自己啓発本は世の中に数多くあるが成功者による事例ばかり。成功者の話はその人の成功事例であって反復可能なものでは必ずしもなく、また共感を得にくいものも多い。
この本は失敗した(と自認している優秀な方)側からこうすればよかったという反省点を在職時のエピソードを交えリアルに描写していて、共感と危機感をリアルに感じさせる。
なんだか自分のことを書いているように思えてくる本。アイディアマンと呼ばれることに誇りを感じる貴方、と書いてあってドキリとしたり。。
以下、章別にメモを記載。
目次
01 入社初日から社長を目指して全力疾走すればよかった
●高々数千円の給料の違いでも時間を味方に頑張れという話。会社の投資と効果のグラフ:リストラする際、損益分岐点が上がり並のBさんもリストラ対象になってしまう。少しの差の中で選ばれた役職を経験するとしないとではその後の成長に大きな差がうまれる。
02 会社のカラーに染まりたくないなんて思わなければよかった
●職場の運営や、飲み会出席等会社のカラーに強い違和感を抱いていたが、マネージャー経験で打ちのめされながら学ぶうち、気づけば違和感が無くなっていた。歴史によって社風(カラー)が作られている。否定せず馴染もうとすることで会社の実像と自分の立ち位置が見えてくる。
03 あんな風になりたいと思う上司をもっと早く見つければよかった
●モデルとすべき上司を早く見つけその仕事の進め方会社における身の処し方を学ぶことができれば早くスキルアップできる。いないのではなく視えていない。仕事に没頭し楽しさ難しさを知り、その難しさを別次元でやっているような人を見てはじめて見つけられる
04 社内の人間関係にもっと関心を持てばよかった
●組織の中で様々な仕事をうまくやるためには、部下にうまく動いてもらうためには論理ではなく感情こそが大事なのだ。酒:普段あまり接点のない人バリバリ仕事して忙しそうな人他部署の人に誘ってもらったらチャンス。どんぐりの背比べ状態を抜け出すレバレッジ。上司が引っ張り上げる信頼できる下駄。社内の人間に知られる努力。近道は自分から社内の人を知る。
05 思い上がらなければよかった
●組織人には4種類の人間がいる話。①出来るが使いにくい②できる上に使いやすい③出来ない上に使いにくい④出来ないが使いやすい。①高転び
会社人は次のステップの為に他の部署への異動が用意される。万能感尊大さをまとってしまうと新しい仕事に対してイチから謙虚に学ぶことが難しい。催事からプロパー企画に移った話。納得できるレベルの仕事が出来なかった。おしゃれでもない自分がファッションのディレクションをする資格があるのか、できるのかと悩み。苦労した要因:ファッション苦手、現場を知らぬままポストについたことに加え「ファッションはわからないけどという開き直り、飄々とポストをやり抜く柔軟性」がなかった = 目に見える大きな成果・即効性を目指さない。ほどほどで何を言われても笑い流して牙を研ぐこと。マラソンレース。区間賞得ても忘れて淡々と走ろう。
06 できない上司や嫌いな上司に優しくすればよかった
●ゲームを有利に戦うには嫌われないほうが得策。好きになる必要はなく割り切る。最速でフィードバック。
2:損得勘定でもゲームに有利かどうかという話ではなく、かけがえのない人間関係を失う、二度と取り戻せない。人を愛する。ジョージサンダースの卒業生へのスピーチ。何も達成していないと思われる自分の両親があなたを愛することであれほど幸せになっていることを見ればわかるだろう。成功を求めて走れば良いが一番大事なことは他者を愛する心が高まることのスピードを上げること。
07 もっと勉強すればよかった
●流行りではなく教科書で幹を学ぶ。スピーキング。サイドスキル(英語、プラグラミング、デザイン)。
08 ゴルフを始めワインをたしなめばよかった
09 信念なんてゴミ箱に捨てればよかった
10 クリエイティブであるよりも堅実であればよかった
ん
11 周りからの評価を得るために長時間働かなければよかった
12 同期が先に昇進したことを笑ってやり過ごせばよかった