山口ミルコの作品一覧
「山口ミルコ」の「毛の力 ロシア・ファーロードをゆく」「バブル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「山口ミルコ」の「毛の力 ロシア・ファーロードをゆく」「バブル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
1985年のプラザ合意から始まるバブルと言われる時代。その頃の高揚感は経済や政治が舞台というだけではなく、個人ひとりひとりの生活に沁み込んだ気分の総和だったりするような気がします。だから、あの頃生きていた日本人それそれにそれぞれのバブルの物語があるのだと思います。昭和の終わり、と記されているので1989年頃に社会に出た著者のバブルの物語は、イコール「働き方」の物語でした。リゲインが「24時間、戦えますか?」と冷静に考えたら絶対無理な進軍ラッパをCMで鳴らし続けていた時代です。それは同時に1986年の男女雇用機会均等法によって変わる女性と仕事を会社が扱いあぐねていた時代(しかも、今もそれは続いている…)でもありました。なので、著者自身のイケイケメモリーズを縦糸に、同時代の専業主婦を選ばなかった女性のインタビューを横糸に織り上げた「あの頃の会社と仕事と私の人生」という記録の書になっています。婦人公論という雑誌の連載ということで、そういう構成なのかもしれません。やはり自分事なのでタテの物語が濃厚です。それは仕事の中でも時代の風をもっとも受ける雑誌編集者という彼女の選んだ(いや、巡り会った)仕事がもっともバブルっぽかったからなのか…。1997年に発行部数のピークを迎える雑誌の世界は上り坂と下り坂の落差が顕著だからなぁ〜。しかも、彼女が人生を掛けて働いたのが月刊カドカワと幻燈社の見城徹ワールドだもんなぁ〜。それはそれは激しい物語です。でも、ポイントはその世界からいかに抜け出たか、が一番、今、共有しれもらう価値があるのかも。その後の身体の変調も含め、また今回、いまいち理解しきれなかった退社のいきさつも含め、本書の続編という「バブル、その後」に期待します。2020年、with coronaで向き合ったのは、働く、ということ。そういう意味では、「コロナ」と「バブル」は真逆の時代なのだと思います。本書を読みながら、「コロナ」はどんな「会社と仕事と私の人生」を生み出すのだろうと、考えました。
Posted by ブクログ
1965年生まれ、乳癌手術の抗がん剤治療で全身の毛が抜け魂も抜けかけたとの山口ミルコさん。(「毛のない生活」2012年発行)毛のない生活を経験したミルコさんは、毛に対して敏感、毛に対する思い入れは並々ならぬものがあるそうです。ミルコの名はロシア語のミール(世界・平和)からだとロシア通の父親から聞き、ロシアへの旅を。ロシアのクロテンは高値で走るダイヤモンドとかやわらかい金とか言われたそうです。「毛皮の道」への旅に決まりました。テンの「死」によりロシアが富んだことを考えながら、人間を含め動物の生/死に深い思いを寄せる著者でした。確かに自然の中において、殺すことは生きることであり、生きることは殺すことにほかならないのですね。