【感想・ネタバレ】毛の力 ロシア・ファーロードをゆくのレビュー

あらすじ

がん闘病後の日々を綴る再生エッセイ

何度でも 復活しよう そうしよう

抗がん剤治療によって経験した「毛のない生活」は、
私に新たな生き方をもたらしてくれた。
「もう振り返らない、立ち直らねば」
私の再出発への日々が始まった――。

話題作『毛のない生活』から2年。実家に戻り闘病後の生活を送っていた著者は、自らの名前・ミルコのルーツにもなっているロシアへと「再生の旅」に出ることを決意する。
弱い体に鞭打って、極寒のシベリア、先住民族・ウデヘの住む村と「毛皮のために命を狙われた獣」クロテンを追う中で、著者は「人間と自然」、「人間と動物」の本当の関係に思いを巡らせる。

今を懸命に生きるすべての人に捧げる書き下ろしエッセイ。

【ご注意】※この作品は一部ロシア語が含まれており、文字の方向が横書きだとうまく表示されません。この部分は縦書きでご確認いただくことを推奨します。

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Posted by ブクログ

1965年生まれ、乳癌手術の抗がん剤治療で全身の毛が抜け魂も抜けかけたとの山口ミルコさん。(「毛のない生活」2012年発行)毛のない生活を経験したミルコさんは、毛に対して敏感、毛に対する思い入れは並々ならぬものがあるそうです。ミルコの名はロシア語のミール(世界・平和)からだとロシア通の父親から聞き、ロシアへの旅を。ロシアのクロテンは高値で走るダイヤモンドとかやわらかい金とか言われたそうです。「毛皮の道」への旅に決まりました。テンの「死」によりロシアが富んだことを考えながら、人間を含め動物の生/死に深い思いを寄せる著者でした。確かに自然の中において、殺すことは生きることであり、生きることは殺すことにほかならないのですね。

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2017年10月12日

Posted by ブクログ

クロテン、蝦夷テンはその昔 重要な交易品であった。ロシアに絶滅寸前のクロテンロードをファーロードとなずけ旅をした本。私たちの文明は本当に無文字社会から幸せになったのであろうかということを考えさせられた。

アイヌ、マタギ、台湾、そしてロシア沿海州と狩猟生活をする民族がいるのだから 日本も当然 昔はそうだったと考えるべきである。

仏教による肉食の禁止が 地方の食生活に与えた影響にまで思いをはせた。

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2015年01月28日

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