北上次郎の作品一覧
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Posted by ブクログ
北上次郎が旅立ってすぐ神保町の本屋さんでコーナーが出来ていて、そこで見つけた本です。逝去のニュースと「黒と誠」を読み始めたのが同時くらい…「本の雑誌」を読まなくなってから著者の文章に触れることはずっとなかったけど、縁あってページを開きました。圧倒的な読書量から来る知識をネタバレせずに上手に伝え読みたくさせる文章、天才的。ずっと忘れていたけどすごい!さすが本を読む時間が無くなると言って会社辞めた男!「本の雑誌」を作っている名前としては目黒孝二、ミステリー評論家、文芸評論家としては北上二郎、競馬エッセイストとしては藤代三郎、三つの名前で文章書きまくっているので、いつ本読んでいるのだろう…という生活なのですが本書はさらに家庭人として、二人の息子を見つめるフィルターがかかっているのです。週末の日曜日の競馬の後から月曜の朝までの「お父さん」で、よく家庭キープ出来たとそれも驚異ですが、でも息子たちに向ける気持ちを軸に小説の登場人物の物語を重ね合わせてくるという離れ業。それぞれ短い文章ですが、息子たちの成長におろおろしながら、過去の自分の親や兄弟の気持ちも思い図るという優しさに溢れた本でした。「黒と誠」に登場する目黒孝二のマニアック&エキセントリックの内側にある「愛」の本でもあります。ってことは「黒と誠」は「愛と誠」?マジで北上二郎の愛の目線でちょっと紹介される小説、どれも読みたくなります。さらにこの「息子たちよ」への返信として本の雑誌別冊の「本の雑誌の目黒孝二・北上二郎・藤代三郎」という追悼号に乗っている長男の「父よ」、次男の「帰ってこない、お父さん」も併せて読むとさらに温かい気持ちになれます。