作品一覧

  • ロックの正体
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    ロックとはなんだったのか? 進化心理学、認知科学、神経科学、人類学、霊長類学、自然主義哲学、二重過程理論、処刑理論、生物学的市場仮説、お婆ちゃん仮説 etc. ――最新のサイエンスと歴史知識を駆使してロック文化を多角的に考察する。情熱的に語られがちなロックを、冷静に、理性的に、縁側で渋茶をすするお爺さんのように語る、前代未聞のポップカルチャーの哲学。好評連載「ロックの正体」(晶文社スクラップブック)を完全書籍化。 目次 1 おもむろに、老人がロックを語り始める 2 森のゴリラのダンスパーティ 3 なぜ歌うのか? なぜ踊るのか? なぜ戦うのか? 4 奴隷と自己家畜化のロックンロール 5 協力と競走の協奏曲 6 ロックンロールがロックに変化して実存主義と出会う 7 良かれと思ってHighway to Hell 8 メインストリートの文学者 9 ドラッグ・フロイト・ロックンロール 10 熱く語れ!……その結果 11 暗い時代の小春日和 12 メイド・イン・ジャパン 13 発表します。資本主義の正体について 14 ミスマッチにより青年は荒野を目指す 15 文明化と道徳化のロックンロール 最終楽章 CODA ロックの正体 Bonus track あるいは参考文献という名のブックガイド
  • 海洋堂創世記
    3.3
    1巻1,540円 (税込)
    『1Q84』とも『あまちゃん』とも違う狂熱の80年代が、ナショナル・パナソニックの企業城下町で、日夜、繰り広げられていた! 大阪芸術大学に通う〈僕〉が足を踏み入れた、狭い路地の奥の倉庫。まさしくそこが模型づくりの聖地であり、総本山であり、梁山泊である海洋堂だった。そこで、〈僕〉は、館長や専務、ボーメさんら原型師たちとともに、疾風怒濤の日々を過ごしてゆく──。〈世界に一か所しかないガレージキットの聖地で、原型師ではないけれど、自分にしかできない作業を任されているという気持ちは、一種の宗教体験みたいなものだったと思う。[……]ただ、僕らには神も仏もなくて、模型だけがあった。〉(本書より)。海洋堂公認! 本書は、草創期の海洋堂をディープに描く「おたく」な青春グラフィティ。日本のSFが「ニュータイプ」に突入した時代、特撮やアニメへの情熱はもちろん、オタキングこと岡田斗司夫氏との対決や、美少女フィギュアづくりの裏事情まで、現場にいた当事者の目からいきいきと痛快に物語る。海洋堂の「青春時代」はこんなにも物凄かったのか! と驚かされるエピソードが満載だ。

ユーザーレビュー

  • ロックの正体

    Posted by ブクログ

    タイトルと本のカバーからはワイルドでヴァイオレンスな印象がするが、その印象とは裏腹に、文化としてのロックを文化人類学的に捉えたもの。

    アーティストのバイオグラフィーやらアルバム紹介などは一切なく、ロック史をある程度抑えていないといまひとつ楽しめない本ではあるが、自分のような理屈っぽい人間にはなかなか楽しめるものではあった。
    熱いロック解説やアーティスト紹介・アルバム紹介などを期待すると大ハズレでしょう。

    第1章から第3章くらいまでは、ロックの特性を「衝動性」と「祝祭性」として、それは元々サルからホモ・サピエンスに進化していく過程で得た人類の特性と大きな関連性があることを論じている。
    第4章

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    2023年05月14日
  • 海洋堂創世記

    Posted by ブクログ

    海洋堂立ち上がり期のメンバーだった著者による創世記。海洋堂というか趣味系ビジネス立上げって、どこもかしこもハチャメチャで熱かったんだろうな。
    著者が大阪芸術大学の出身で時期的にガイナックスメンバーともかぶるのでアオイホノオ好きとしては関連情報を読んでいるような楽しさもあり楽しかった。

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    2014年09月11日
  • 海洋堂創世記

    Posted by ブクログ

    【模型界の梁山泊】

    少年時代、ホビージャパンを愛読していた。そこに度々出てくる「海洋堂」という言葉。ガレージキットというのは大人の、というか廃マニアのものだと思っていて、値段も高いし怖くて手が出せなかった。海洋堂はその後、一般向けの造形でも名が知られるようになる。その海洋堂の黎明期の話、そう、僕が少年だったころの話だ。



    模型の梁山泊に、という館長の檄文のとおりに、初期海洋堂には強者が集まる。本名を知らない物同士、自分がいくら給料をもらっているのかもしらないような、そんな人達。かつては著作物に対する権利意識が希薄であり、海洋堂もアバウトであって、よかったこともあれば痛い目にあったこともあ

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    2022年06月01日
  • 海洋堂創世記

    Posted by ブクログ

    大阪芸大在学中にまだ家業に近かった海洋堂でバイトとして働き、離れたあとに映画監督等に転じた筆者が久しぶりに海洋堂を訪れ、海洋堂での日々とそこにいた「変人」達を振り返る。

    筆者が働いていた頃はちょうど海洋堂とフィギュアの業界が大きくなっていった時期と重なっている。当時は給料の支払いも滞りがちだったり、著作権絡みの悶着も多々あったようだ。しかしそこに集まる「変人」達がエネルギッシュに、いざこざを起こしながらも才能を開花させていったことが語られている。

    労働環境はよくも悪くも昭和の芸術家達の様相だ。しかし、好きなことに寝食を忘れてとことんのめり込んでいく様は羨ましくも思える。筆者はそんな無茶苦茶

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    2024年01月12日
  • 海洋堂創世記

    Posted by ブクログ

    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 35/56
    '17/02/16 了

    今や世界的メーカーとなった海洋堂と、海洋堂が文化の黎明の一翼を担った「ガレージキット」文化の足跡を辿った本。

    どこか狂っているけど、こんなリビドー溢れる青春(まったく爽やかでは無いけど)を送りたかったと思わずにはいられない。

    造形物が何より好きで、何らかのクリエイターになりたかった自分としては本書に登場する人物たち全員が羨望の対象だし、原型師になれなかった筆者の悔しさと寂しさは凄く共感できる。

    読めば何かを作りたくなる一冊。

    1984年の『ゴジラ』は原詠人氏の原型による海洋堂のガレージキ

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    2017年02月16日

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