田中彩子の作品一覧
「田中彩子」の「石の神」「AYAKO’s My Style」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「田中彩子」の「石の神」「AYAKO’s My Style」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
村の境で村人を守る役割を課せられながらも村に入ることを許されず不当な扱いを受けていた男たち。その長であった権平爺は幼い捨蔵を自分たちから引き離すことを選択するも、捨蔵は納得がいかず一人逃げ出し放浪することになる。
石屋「大江屋」で石工をめざし修行に励む寛次郎は、兄弟子たちのもと一番下として下積みに明け暮れる日々だった。親方はある日、ひとりの弟子を連れてくる。彼の名は申吉――名前を伏せた捨蔵だった。
仕事の呑み込みは早いがとにかく愛想のない申吉。型にはまらない天性の才を垣間見せるも、本気で取り組む姿勢を見せない。一人前の石工を目指す寛次郎はそんな申吉に困惑しつつも、彼の持つ非凡な才能と背負った影を気にかける。
大きな展開があるわけではないのに各々が抱える心情描写が丁寧に描かれ、気付けばすっかり引き込まれていました。
孤独を抱えた申吉と、石工で生きる道を選んだ寛次郎。二人とも幼いながらも自身の経験から、ひとりの人間として自分たちの足で立つ必要性を知っています。無愛想ながらも互いを認め合う後半の描写は、抱えてきた重荷がふと和らいだ瞬間のように思いました。
創作童話シリーズとはあるものの、この作品の味わいは大人になってからの方が沁みるはずです。丁寧に読み進めたい「再生」の物語。