作品一覧

  • 道元の和歌 春は花 夏ほととぎす
    5.0
    1巻770円 (税込)
    曹洞宗の開祖道元は、すぐれた歌人でもあった。良寛や川端康成が愛誦した「春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえてすずしかりけり」も道元の作である。新古今集の歌人・慈円を大叔父に持ち、後鳥羽宮内卿らと親交を結んだ道元にとって、歌を詠むことは自らの人生に欠かせない営為であった。いまに伝わる四九首を、その生涯や思想をたどりながら解説し、鑑賞する。一見平易な歌の中に込められた道元の深遠な思いが浮かび上がる。
  • 万葉百歌 こころの旅
    4.0
    1巻814円 (税込)
    今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」。京都、飛鳥、奈良といった古都の散策を主題とする随筆の名手が、その中から100首を厳選し、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添える。内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた。そうした先の見えない時代を生き抜く逞しさに満ちた古の詩が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれるはず。詩歌の来歴はもちろん、著者自身が万葉ゆかりの地で見聞きした余話に豊かな学びと温かな癒しがある。また、躍動感のある大和路の風光描写が――たとえ物理的な移動がままならない時であっても――想像力あふれる魂の旅へと誘ってくれる座右の書。
  • 和歌で愛しむ日本の秋冬
    -
    1巻1,936円 (税込)
    織姫星と彦星の年に一度の逢瀬。道を見失うほど生い茂る萩の下露。時雨によって染められる木々の紅葉。三たびまで色を変えて咲く白菊。景色に一面の銀世界をもたらす雪。風の気配に秋を知り、初霜に冬を体感してきた日本人が、長年にわたって和歌に詠みつづけてきた秋冬の彩りを、自らの体験を懐かしみつつ味わい深く語る。
  • 和歌で感じる日本の春夏
    -
    1巻1,936円 (税込)
    若い女性が袂にしのばせた梅の花の香。業平や西行が深く愛した桜。待ちつづけていても鳴いてくれないほととぎすの声。暗闇にほのかな光をともす蛍。初霞に春の到来を予感し、新緑とともに衣を更えてきた日本人が、いにしえから折にふれ愛しつづけてきた春夏の風情を、王朝時代から幕末までのさまざまな和歌を通じて楽しむ。

ユーザーレビュー

  • 道元の和歌 春は花 夏ほととぎす

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    曹洞宗の開祖道元は、すぐれた歌人でもあった。
    良寛や川端康成が愛誦した「春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえてすずしかりけり」も道元の作である。
    新古今集の歌人・慈円を大叔父に持ち、後鳥羽院宮内卿らと親交を結んだ道元にとって、歌を詠むことは自らの人生に欠かせない営為であった。
    いまに伝わる四九首を、その生涯や思想をたどりながら鑑賞する。
    一見平易な歌の中に込められた道元の深遠な思いが浮かび上がる。

    [ 目次 ]
    第1章 本来の面目―春は花・夏ほととぎす
    第2章 深山の奥―山々と交わって生まれる自発心
    第3章 季節の歌―道元の数奇
    第4章 菩提とは何か―道元の日常1
    第5章 生死事大

    0
    2011年04月06日
  • 道元の和歌 春は花 夏ほととぎす

    Posted by ブクログ

    春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて すずしかりけり

    このやさしく、うつくしい和歌は、意外にも禅の高僧、難解な『正法眼蔵』の道元のものです。

    著者は、律令体制の崩壊から源平が覇を競った時代がかつてこの国に無かった自然破壊のはじまりであり、鎌倉幕府の国づくりを「開発と経済優先」と位置づけます。

    道元に大きな影響を与えた慈円がこれを憂えて、「春夏秋冬の風光を和歌に詠んで自然と共生交感する素養をつちかい直す新たな『国おこし』」を提唱して詠んだ今様があります。これをひきながら、この和歌の精神を読み解いています。

    川端康成が『美しい日本の私』と題したノーベル文学賞受賞スピーチの冒頭で朗吟した

    0
    2009年10月04日
  • 万葉百歌 こころの旅

    Posted by ブクログ

    毎日新聞夕刊連載小説 『恋ふらむ鳥は』
    作 澤田瞳子を楽しみに読んでいるが、本作に
    出会い併読することにした。
    和歌など、今までじっくり鑑賞したことはなかったが『上代語』でわかりにくいところもあたが、著者の解説や引用和歌を上手く取り入れて解説してくれているのは嬉しい。著者は何しろ楽しんでいる。 
    かつて転勤先で訪れた奈良にもう一度行きたくなった。

    …万葉期の日本は、国としていまだ揺籃の段階にあった。(中略)歌を詠むとは生活そのものを自覚する行為にほかならなかったのであり、あらゆる作に
    純朴で逞しい気概にあるれている。
    新聞小説は、額田大を主人公に当時の大和朝廷…
    血族関係の強い支配一族との人

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    2021年01月14日

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