【感想・ネタバレ】万葉百歌 こころの旅のレビュー

あらすじ

今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」。京都、飛鳥、奈良といった古都の散策を主題とする随筆の名手が、その中から100首を厳選し、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添える。内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた。そうした先の見えない時代を生き抜く逞しさに満ちた古の詩が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれるはず。詩歌の来歴はもちろん、著者自身が万葉ゆかりの地で見聞きした余話に豊かな学びと温かな癒しがある。また、躍動感のある大和路の風光描写が――たとえ物理的な移動がままならない時であっても――想像力あふれる魂の旅へと誘ってくれる座右の書。

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Posted by ブクログ

毎日新聞夕刊連載小説 『恋ふらむ鳥は』
作 澤田瞳子を楽しみに読んでいるが、本作に
出会い併読することにした。
和歌など、今までじっくり鑑賞したことはなかったが『上代語』でわかりにくいところもあたが、著者の解説や引用和歌を上手く取り入れて解説してくれているのは嬉しい。著者は何しろ楽しんでいる。 
つて転勤先で訪れた奈良にもう一度行きたくなった。

…万葉期の日本は、国としていまだ揺籃の段階にあった。(中略)歌を詠むとは生活そのものを自覚する行為にほかならなかったのであり、あらゆる作に
純朴で逞しい気概にあるれている。
新聞小説は、額田大を主人公に当時の大和朝廷…
血族関係の強い支配一族との人間関係や朝鮮半島との緊迫する政治的関係を描いた作品で、丹念な時代考証に基づいた描写は秀逸。額田大の万葉歌も上手く物語の中で引用されており、この時代の小説としては興味深く楽しませてくれている。
(2021/1/6 第190回 村田涼平氏の画もまた風情がある)

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2021年01月14日

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