なにがすごいって、著者は年間に出る新刊、およそ8万点をすべてチェックしているというではないか。
僕もそこそこ新刊を追いかけるけれど、ジャンルがどうしても偏ってしまう。しかし珍書プロデューサーでもある著者は、医学書だったりエロだったり写真集だったりと、ジャンルを問わない。
ここに紹介されて
...続きを読むいる珍書群、比較的新しいものを集めたというが、残念ながら読んだことがあるのが2冊だけだった。そして、幸か不幸か、読みたい、というものも、あんまりなかった。
では本書がつまらないかというと、そんなことはない。スピーディかつ端的に珍書の解説をする。
ときに暖かく、ときには斬り捨てるように。
一冊一冊が響いてこなくても、量はやがて質となって珍書という塊がずっしりと残るのである。
なんかキモチワルイ読後感であるが、キモチワルイのも、そうワルクない。ジュースだと思って飲んだら酒だったような、そんな感じ。
しかし本当に、誰が読むのだこれ、という本が世の中にはあるものだなあ。視野狭窄になっている自分を恥じるばかりです。