伊勢崎賢治の一覧
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ユーザーレビュー
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憲法改正には当然賛成だけど、どこをどう変えるという点でやはり分かっていなかったなあという部分が実に分かりやすく解説されていた。
Posted by ブクログ
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右だとか左だとか言ってないで、皆が冷静に現実的に議論することを切に願います。自分だけの平和でなく、相手の平和も考えることのできる人になりたい。
Posted by ブクログ
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「はじめに」において、護憲派も改憲派も、戦争を他人事と捉えているという問題 として、自衛隊員は命を張って法に則り任務を遂行しているのだが、今の日本人社会は戦争は別世界の出来事であるという平和ボケだとしている。
そういう状況下、冷静ン終結後四半世紀。
以来、国際情勢の変化にもかかわらず日米の安全保障体
...続きを読む制は維持されてきた。
しかし「今後も守って欲しければさらなる負担を」と訴えるトランプ政権の登場で、日本はアメリカとの安全保障体制の在り方そのものを問われている。
果たして日米地位協定に象徴される従属的なアメリカとの同盟関係を今後も重視する必要はあるのか?
尖閣問題、対テロ戦争、北朝鮮の動向など、激変する情勢下、日本の安全保障体制を、歴代内閣のご意見番であった元防衛官僚、武装解除のエキスパート、安全保障の専門家が徹底的に語り合う。
避けては通れない国防の根本的な問題がここにある。
ということで、
第1章 トランプ大統領をどう捉えるか
第2章 尖閣問題で考える日米中関係
第3章 対テロ戦争と日本
第4章 北朝鮮への対応と核抑止力の行方
第5章 日米地位協定の歪みを正すことの意味
第6章 守るべき日本の国家像とは何か
結びにかえて――同盟というジレンマ 柳澤協二
資料(提言)南スーダン自衛隊派遣を検証し、国際貢献の
新しい選択しを検討すべきだ
最後の提言で大多数の日本国民が知らされていない情報を抜粋・引用します。
紛争当事者に対して武力の行使をいとわなくなった国連PKOにおいて、自衛隊が何らかの役割を果たそうとすれば、武力行使には関与しないという姿勢は通用しません。憲法9条によって海外での武力行使を禁じられ、交戦権を否定する日本の自衛隊は、現在の変貌したPKOと本質的に相容れないのです。
日本がPKOに参加するようになって以降、その矛盾を解消するため、武器使用の権限を国際水準に近づける方向で法改正が行われてきましたが、隔たりは埋まらないどころか、自衛官はさらに大きな矛盾の中で活動を余儀なくされています。
例えば、自己防衛のためなどに限られていた武器使用は、警護など任務遂行のためにも可能になりました。
しかし、「敵を倒す」ことは、国際水準と異なって正当防衛などの場合だけに限られるので、他国の兵士と比べて自衛官の危険は増しています。
にもかかわらず、憲法上制約があるため、日本による交戦権の行使ではなく、個々人による武器使用だとされるため、自衛官には国際的な交戦法規が適用されず、捕虜にもなれないとされています。
さらに、国家として命令し、部隊として行動しているのに、誤って民間人を殺傷した場合、自衛官個人の刑事責任が問われることになるのです。
しかも、その自衛官を裁くのは軍事法廷ではなく、軍事経験の知識も経験もない一般の裁判所です。
このような矛盾に満ちた問題が放置されている状況下で、PKOに派遣された自衛官をめぐって万が一の事態が起きた場合、国民の中ではそれを受けとめる覚悟はできていません。
したがって、自衛隊を継続派遣することを選択する場合は、前記の諸問題をどう解決するのか、そのためにどんな法律と部隊の整備をするのか、交戦権を認めるか否か、憲法をどうするのかを含めて徹底的に議論するべきです。
となっています。
今回のあまりにも無責任な稲田(前)大臣、自衛官の命をどう考えているのでしょうか。
最前線で命を張った自衛官の「日誌」はきちんと国民の前に提示すべきなのです。
あまりにもひどい安倍お友達内閣の早期退陣を祈るばかりです(怒)。
Posted by ブクログ
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■テロリズムという用語が使われるようになったのはフランス革命の「9月虐殺」がきっかけ。
■アメリカ国防総省の公式なテロリズムの定義では「テロ行為とは政治的,宗教的,若しくは特定のイデオロギーに基づいた目的のため,特定の政府や社会に対して恐怖を植え付けるべく,違法な暴力の使用,そして威嚇を行うこと」と
...続きを読むある。
■当初は国家の「沙汰」の届かない,そして開発も届かない貧困に喘ぐ地方の貧農地帯がテロリズムの温床であり,教育も受けられない貧しい家庭の若者が過激思想に洗脳されやすいというのが一応の定説であった。この構造は現在でも依然としてあるが,その後都市部でのテロ事件が多発し,その動機の調査が進むと,この構造が必ずしもすべてではないことが分かってきている。つまり,都市部の貧しいとはいえない家庭の高等教育を受けた人間も自発的に参加している。そのきっかけとなるのは過激思想のチラシや小冊子などの出版物,ウェブサイト,クチコミ。
■パキスタンは「平和利用」の支援の対象国であり続けているが,CIAが諜報網をフルに使っても探知できない極秘の場所に核弾頭を隠し続けている。この国はグローバルテロリズムの歴史的な震源地であるので,もし体制が崩壊したら…。
■テロリストが重宝している日本の輸出品は自動車。
■イスラム法には欧米流の人権の考え方がない。欧米の人権団体は世俗主義を取らないイスラムの世界では人権が侵害・抑圧されているというステレオタイプの批判をする。そういうのを見るにつけ人権思想もまた一つの「宗教」なのだと思う。
■アーサー・ポンソンビーが書いた「戦時の嘘」には第一次世界大戦時にイギリス政府が行ったプロパガンダを分析し,戦争が起きる時,戦争をやりたいと考える政府は自国民に向けて「事実」を伝えるが,そのメッセージには次のように歴史的なパターンがあると纏められている。
①私たちは戦争をしたくはない
②しかし,敵側が一方的に戦争を望んだ
③敵の指導者は悪魔のような人間だ
④私たちは領土や覇権のためではなく偉大な使命のために戦う
⑤私たちも誤って犠牲を出すことがある。だが,敵はそれを目的に残虐行為に及んでいる
⑥敵は卑劣な兵器や戦略を用いている
⑦私たちの受けた被害は小さく敵に与えた被害は甚大
⑧芸術家や知識人も正義の戦いを支持している
⑨私たちの大義は神聖なものである
⑩この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である
■グローバルテロリズムとの戦いにつきものの「難民」というマイノリティ問題。現在,シリア難民が世界的な課題になっている。難民や移民を雇用の安定に加え,国防上の脅威としてとらえる傾向が強くなっている。日本はまだ欧米のように彼らを受け入れていないが,昨今の「ヘイト」を見る限り,排他の傾向は欧米のそれに勝るとも劣らないのではないか。
■ここまで地球全体を網羅した自由経済,そして資源をめぐる投資と情報のグローバル化の下では,「安全」のために「自由」を完全に犠牲にすることはあり得ない。
・どんなにヘイトをやっても鎖国は無理
・テロリズムの分子を体内に取り込んでしまってもそれをどう最小限に留めるかが重要
・テロリズムの解決は日本国内でできる移民たちマイノリティの帰属社会と日本社会のコミュニケーションにかかっている
■「排除」は敵を利することにしかならない。
■武装解除は通常「DDR」というプロセスで行われる。
・「D」:Disarmament(武装解除)~武器引渡しの政治的合意
・「D」:Demobilization(動員解除)~部隊の正式解散
・「R」:はReintegration(社会再統合)~職や一時金などの恩恵を与え経済的理由で再武装しないようにする
Posted by ブクログ
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核セキュリティとジャパンCOIN。
日本が歩んできた歴史を活かし、日本らしい・日本にしかできない対応とは何なのか。
現場での豊富な経験をもとに、それを示唆してくれる貴重な一冊です。
【本書抜粋 著者】
我々は、史上初めて、「防犯」と「戦争」の世界を、自由に、縦横無尽に行き来する敵をつくり出して
...続きを読むしまったのです。
しかも厄介なのは、旧来のインサージェンシーと違って、彼らは〝敵〟を自分たちの恣意的な解釈でいかようにでもつくるのです。
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Posted by ブクログ
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