作品一覧

  • 嫉妬論~民主社会に渦巻く情念を解剖する~
    4.1
    嫉妬感情にまつわる物語には事欠かない。古典から現代劇まで、あるいは子どものおとぎ話から落語まで、この感情は人間のおろかさと不合理を演出し、物語に一筋縄ではいかない深みを与えることで、登場人物にとっても思わぬ方向へと彼らを誘う。それにしても、私たちはなぜこうも嫉妬に狂うのだろう。この情念は嫉妬の相手のみならず、嫉妬者自身をも破滅させるというのに――。(「プロローグ」より)政治思想の観点から考察。
  • 現代民主主義 指導者論から熟議、ポピュリズムまで
    3.9
    1巻1,034円 (税込)
    二〇世紀以降、思想・理論ともにさらなる多様化が進む民主主義。本書は、政治学をはじめ、ウェーバー、シュミット、シュンペーター、アーレント、デリダ、ムフなどの思想から、その大きな潮流と意義を捉える。指導者や選挙による競争、市民参加、熟議/闘技、ポピュリズムといった多くの論点から、現代デモクラシー論の可能性に迫る。試行錯誤を繰り返してきた軌跡を通して、二一世紀の民主主義を模索する試み。

ユーザーレビュー

  • 嫉妬論~民主社会に渦巻く情念を解剖する~

    Posted by ブクログ

    嫉妬という感情の露悪さを十分すぎるほど理解させられたあとに、普段の自分の思考がその嫉妬に根ざしていることを認めざるを得なくなり、打ちのめされた。

    特に「正義や平等は嫉妬の隠れ蓑でしかないのでないか」という問い。
    形式的には平等な権利が認められていながら、実際には極めて不平等な社会のなかで平等を求めることは、自分より優位に立っている人への嫉妬の感情が根底にあるのではないかという問いは、あまりに強烈で容易に受け入れられないものだった。。

    事あるごとに思い出すだろう、刺激的な読書体験だった。

    0
    2026年04月06日
  • 嫉妬論~民主社会に渦巻く情念を解剖する~

    Posted by ブクログ

    「嫉妬」は悪であり単に避けるべきものとして排除されてきたが、真正面から扱ってみることで大事な視点が見えてくるのでは?というような提案だと読み取った。

    いつの間にか前提になりがちな「理性」「合理性」やら、「倫理」「正義」の理論やらを考えるとき、「嫉妬」のことを考慮できているか?と問うことが、外在的な上から目線の予防策になると思った。

    また、自分自身の嫉妬から目を逸らさず正面から向き合って苦しんでこそ、何か見えてくるものがあるんじゃなかろうかという、より踏み込んだ提案もあった。その点ラカンの欲望論にも通ずるなーと。

    ロールズ正義論の批判的検討が特に痛快。

    0
    2026年04月01日
  • 現代民主主義 指導者論から熟議、ポピュリズムまで

    Posted by ブクログ

    かなりまとまっていて良い本だと思う。最近、熟議(熟議民主主義)について関わることがあり、その歴史的な位置付けなども理解できてよかった。

    0
    2026年03月02日
  • 嫉妬論~民主社会に渦巻く情念を解剖する~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「嫉妬」

    苦しく、みっともない感情にどうしてこうも振り回されるのか。人々を揺さぶる「厄介な感情」を政治思想の観点から多角的に考察。

    「嫉妬」「妬み」といったネガティブに思われている感情を歴史学者、思想家、社会学者たちはどう捉えてきたのか。

    いろいろな切り口や観点を提示してくれていて、とても面白かった。
    民主主義の土台となる観念のひとつに平等意識というものがあるが、そもそもこの平等意識は嫉妬感情と表裏一体の関係でもある。

    生きにくい世の中の解明だけでなく、嫉妬の業の炎に燃やされかけているわたしの気持ちも解明できた。

    0
    2026年01月26日
  • 嫉妬論~民主社会に渦巻く情念を解剖する~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かなり面白かった
    こんなに読書メモを書いた本は初めて

    神とも動物とも異なる「人間味」を体現する、不合理な嫉妬という感情。
    本書の主旨「嫉妬は民主的社会の必然的産物である」

    まず嫉妬とは何かから始まる。
    相対的剥奪、ルサンチマンやシャーデンフロイデを例と共に分かりやすく紹介し、これから考察する嫉妬と言う感情の領域を明らかにする、と言うプロセスに感動を覚えた。

    0
    2025年11月02日

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