作品一覧

  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅
    5.0
    第39回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作! 日本と中国の国交が断絶していた文化大革命のさなか、中国から奇跡の帰国を果たした日本人の戦争孤児こそ、私の父だった――。2つの国の間で翻弄された父は、どんな時代を生き抜いてきたのか。21歳で旧満州に飛び込んだ著者が、戦争のもたらす残酷な運命と、歴史の真実を鮮やかに描き出した傑作ノンフィクション。
  • 黒島の女たち 特攻隊を語り継ぐこと
    3.7
    終戦間際の1945年、昭和20年の春――。 薩摩半島南部にある知覧や大隅半島の鹿屋、串良の飛行場から、数千人の二十歳前後の若者たちが、爆弾を抱えた飛行機とともに沖縄を目指して飛び立った。 自らのいのちと引き換えに、敵機に特攻するために……。 しかしながら、6人の特攻隊員が、鹿児島と沖縄のあいだに浮かんだ黒島という小さな島に辿り着いている。 黒島の人たちは、けんめいに介抱した。 それによって、いのちを救われた兵士たちもいた。 そんな元特攻隊員と、黒島の人たちとの交流は、70年が過ぎた現在でも続いている。 老いとともに途絶えていくきずな。風化される記憶。 それでも、あの戦争を語り継ごうとする人たちがいる! 「あの戦争から遠く離れて」の大宅賞作家が、自らのライフワークに取り組んだノンフィクション作品。
  • 子どもが作る弁当の日 「めんどくさい」は幸せへの近道
    5.0
    1巻1,200円 (税込)
    西日本の小・中学校を中心に広がる「弁当の日」に迫る。 子どもが親の手を借りず、自分で作った弁当をもって学校に行く「弁当の日」。 この取り組みで変わる子どもと親の姿を記録する。 <目次> はじめに 母の罪悪感 第一章 「かわいそうな子」はそのままでいいの? 第二章 親が子どもに残せるもの 第三章 失敗するのもまた楽しい 第四章 「めんどくさい」には意味がある 第五章 子どもが変わった、大人も変わった 第六章 巣立つ君たちへ 第七章 アレンジは自由自在 第八章 百年後の子どもたちへ おわりに 罪悪感は幸せのスパイス
  • 祖国の選択―あの戦争の果て、日本と中国の狭間で―(新潮文庫)
    -
    「中国では七回も売られたんだ」終戦は新たな苦難の始まりだった。肉親と逸(はぐ)れ、大陸に取り残されてしまった日本人は、運命の分かれ道で重い選択を強いられた。戦時下の満州や戦後の中国を彼らはどのように生き延び、帰国を果たしたのか。元戦争孤児の父をもつ著者は、人生の終着駅に向かう六人の体験を丹念に聞き取り、紡いでゆく。戦争体験者のいなくなる時代に残すべき貴重な証言の記録。

ユーザーレビュー

  • 子どもが作る弁当の日 「めんどくさい」は幸せへの近道

    Posted by ブクログ

    子どもにお弁当づくりをさせてもたせる試み。
    我が子の学校でも町をあげての食育の取り組みとして毎年行われているものの、何となく意図は分かるけど…くらいの理解力でしたが、これを読んでみて、もっとその裏に隠れていたコンセプトが見えてきました。
    弁当の日を始めた校長先生の考えがしっかりと伝わり、なるほど!と思うとともに、その輪を広げて子どもたちを救いたいという思いに涙してしまいました。

    0
    2022年06月10日
  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅

    Posted by ブクログ

    「落葉帰根」という言葉を教えてもらったのは
    もうずいぶん前のことだった
    その時は戦争に関する一つのキーワードとして
    記憶していたような気がする

    この一冊を読み進めていて
    何度も蘇ってくることばが
    この「落葉帰根」だった

    壮絶としか言いようのない
    満州からの引き上げの中
    運命としかいいようのない
    満州残留孤児である
    城戸幹さん(孫 玉福)の半生を
    辿るノンフィクション
    時代が文化大革命の時代であったこともあり
    想像を絶する事柄が次から次へと
    襲い掛かってくる

    第一部の
    それだけでももの凄い衝撃的な内容である
    のてすが

    第二部として
    城戸幹さんの娘さんである著者の久枝さんが
    中国と関わって

    0
    2021年09月28日
  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅

    Posted by ブクログ

    中国残留邦人となった著者の父親、祖父、著者自身を描いたノンフィクションの名作。

    戦後の混乱、文化大革命、満州国軍、帰国後の苦難、面子の文化、反日教育、そして親子の絆など、歴史から現代に繋がる読みどころが満載である。
    絶望的な苦難の末に、日本に帰国する事となった息子が、敵国の子供を育てあげた母親との別れのシーンは、本当に泣ける。

    2018年現在で、マイベスト・ノンフィクションです。
    ここまでの作品までの作品にできたのは、著者の父親や祖父の几帳面な血統を著者が受け継いだのだと思う。

    0
    2018年10月23日
  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅

    Posted by ブクログ

    「日本人が日本で日本人として生きる」
    当然のことが難しい状態に陥る。
    そのようなことにはなりたくないなぁ。。。

    0
    2016年02月24日
  • 黒島の女たち 特攻隊を語り継ぐこと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    新聞の書評を読んで。

    城戸さんの作品は2作目になる。
    親しみやすい文章と感性なので。とても読みやすいと思う。

    どういう経緯で書くことになったのかは、読み進めていくうちにわかっていくが、居心地の悪さを感じながらの取材というのが読み手にも伝わってくる。

    途中から完全に映画監督の小林広司さんとちえみさんの話になる。
    (三分の一くらいはそうかも?)
    黒島についてドキュメンタリー番組を制作し、その後病気と闘いながら本にして残したい、と執筆された小林さん。
    看取った後、その遺志を受け継ぐように黒島に行くようになった奥様。

    黒島の歴史というよりは、何となく、お二人について書いた本のような印象に。

    0
    2017年04月17日

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