ユーザーレビュー グノーシスの神話 大貫隆 グノーシスというのは,キリスト教から見れば手強い異端である一方,マンダ教やマニ教など東方宗教においては必須の要素と言える。 本書はグノーシスを紐解くためにいくつかの文献の訳を行っており,それだけでも随分な仕事だと思う。 Posted by ブクログ グノーシスの神話 大貫隆 グノーシスといわれる一連の宗教(主義)を、手に入る数少ない文献を断章の形で並べて、底に共通しているもの(神話)を提示しようという意欲的な著作です。それぞれの断章はやはり難解なところも多く、解説も手を貸していただけているのですが、読みこなすのは大変でした。それでも全体としてのグノーシス主義とは何なのか...続きを読むを読みながら、頭でなく体に覚えさせることが出来ました。それが分かったのは最後の章になって、現代にグノーシスの考え方が残っていること、ただグノーシスらしい考え方ですがそれとは対極にあった考えであること、それをグノーシス(認識)し、本来の場所に導くこと、これらを読んだときでした。この最後を肌感覚で分かるために、グノーシスの感覚を本書の大半を通して読む価値はあったと思います。 Posted by ブクログ 聖書の読み方 大貫隆 キリスト教、ユダヤ教、イスラム教などの、中近東の文化に触れていないと、 聖書を読んでも理解できないかもしれない。 日本人の多くが、聖書を読む前に、準備運動として読むと、理解するきっかけが生まれるかもしれない。 子どもの頃から、聖書は読んでいたが、本書は大人になって、聖書を読み直すきっかけになった...続きを読む。 Posted by ブクログ 聖書の読み方 大貫隆 読み応えのある本だった。私は子供の頃、教会に通ったこともあるし、近親者にキリスト教の信者もいる。信者ではないが、キリスト教は宗教として身近な存在であるであることは確かだ。クリスマスしかり。この本の中で、著者は「聖書」を「全て正しいことを書いてある本」として盲目的に受動的に読むのではなく、能動的に一つ...続きを読むの書物として読むべきである、と主張している。中でも私が印象的であったのは、「声」それも「多声性(ポリフォニー)」ということについて書かれていたことだ。「多声性」が個々に十分に認識されることが「交響性(シュンフォニー)」となり、「一体性」となる、というくだりが一番心に残る。 Posted by ブクログ 聖書の読み方 大貫隆 聖書はなぜ読みにくいのか。そもそも通読を前提として作られていない。文書ごとに読んでいけばよい。特定の教派の読み方に縛られる必要はない。 聖書の基本事項が分かりやすくまとめられている。 Posted by ブクログ 大貫隆のレビューをもっと見る