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  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―
    4.1
    敵と撃ち合って死ぬ兵士より、飢え死にした兵士の方が遥かに多かった――。昭和十七年十一月、日本軍が駐留するニューギニア島に連合軍の侵攻が開始される。西へ退却する兵士たちを待っていたのは、魔境と呼ばれる熱帯雨林だった。幾度となく発症するマラリア、友軍の死体が折り重なる山道、クモまで口にする飢餓、先住民の恨みと襲撃、そしてさらなる転進命令……。「見捨てられた戦線」の真実をいま描き出す。

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ユーザーレビュー

  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―

    Posted by ブクログ

    ガダルカナル島の「生命判断」
    立つことのできる人間は・・・・・・寿命は三〇日間
    身体を起して坐れる人間は・・・・・……三週間
    寝たきり起きれない人間は・・・・・…一週間
    寝たまま小便をするものは・・・・・・三日間
    ものいはなくなったものは・・・・・・二日間
    またたきしなくなったものは・・・・・・明日

    小尾靖夫少尉の日記の記録です。
    ガダルカナル島に投入された日本兵は3万1千人。死亡者は2万8百人。
    この67%の殆どが飢えと病で亡くなっています。
    ガ島の壮絶さは有名ですが数字にして改めて見ると、当時の大本営の杜撰な作戦に腹を立てる飯田さんのお気持ちも分かります…。

    この夏、尾上さんの1945

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    2024年09月23日
  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―

    Posted by ブクログ

    「なぜあれだけ夥しい兵士たちが,戦場に上陸するや補給を絶たれ,飢え死にしなければならなかったのか.その事実こそが検証されねばならなかったのである」(p.177) 死亡要因の大多数(その比率が欲しいが)は ・飢えと悪疫(マラリア・アメーバ赤痢) ・補給兵力・物資の喪失(輸送船の沈没・空襲) 原因は攻勢終末点(兵力・補給の供給可能限界点)を超えて攻勢を行なったため. WW2関連の話は美化して終わりということが多いけれど,そこからの教訓は軍属でなくても知っておくと良いのかもしれないなと.

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    2022年07月14日
  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争の戦場の現実を知らないで(あるいは知らないふりをして)、靖国、安保条約、改憲(実情は反憲?)問題を議論するのは、机上の空論、歴史に対する侮辱 と思う。
    海外で刑に服していた戦犯が日本に帰ってくる(スガモですが)ことができたのは、法廷を開いた宗主国が植民地の独立で主権を失ったから、警察予備隊の創設と旧職業軍人の行動に対して、スガモに収監された戦犯から、抗議の声があがったことなので、初めて知ること多かった。
    「自らの行為を敢えてさらしながら、この原稿をまとめる作業をしてきました、「あの戦争は酷かったんですね」という感想で終わることを、深く懸念しているからです。」という一文を、全日本人が受

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    2016年11月20日
  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―

    Posted by ブクログ

    戦争の映画は、よく見る方ですが、最近では、日輪の遺産、一枚のハガキをみて感動と言うか、涙がでて、戦争の悲惨さを感じました。ニューギニア戦線の真相を読み、映画では知り得ない戦争の実体、事実を知ることができました。私たちは、戦争の経験はありませんが、歴史の事実を若い方々に伝えていくことは大切な事と思います。日々の生活の中で、戦争で悲惨な死を遂げた御霊に対し哀悼の意を評したいと思います。

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    2012年08月20日
  • 地獄の日本兵―ニューギニア戦線の真相―

    Posted by ブクログ

    「英霊」などという言葉を軽々しくは使ってはならないですね〜。何百万もの兵士を餓死、病死に追いやったのは軍部の稚拙な作戦のせいだと思います。
    そうした軍部の責任がいまだに追及されていません。それが一番の問題だと思います。

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    2010年04月08日

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