作品一覧

  • マンガはなぜ規制されるのか
    3.2
    東京都の青少年条例、児童ポルノ禁止法など、マンガについての規制が強化されつつある。日本独自の表現であり文化であるマンガは、なぜ国や自治体に縛られなければならないのか?規制の仕組み、バッシングの歴史などをわかりやすく記述し、「非実在青少年」問題の深層を解明する。
  • 「わいせつコミック」裁判 松文館事件の全貌!
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    マンガがわいせつ罪に問われたわが国出版史上初の裁判劇。日本からエロマンガが消えてしまうのか。弁護側意見証人に著名人が次々証言台に。~青少年に及ぼす「悪影響」を理由に性的メディアを規制することには科学的根拠がない…………宮台真司氏(社会学)、~『蜜室』は青少年条例で規制されるべきで、刑法175条の「わいせつ図書」にはあたらない…………園田寿氏(刑法学)、~マンガによって喚起された欲望が実際の女性に向かうことはほとんどありえない…………斎藤環氏(精神科医)、~刑法175条は憲法違反。公権力が「表現の自由」を規制することは許されない…………奥平康弘氏(憲法学)、~作品として『蜜室』を精密に分析すれば、性器描写には必然性がある…………藤本由香里氏(評論家)。

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  • 出版時評ながおかの意見 1994-2002
    -
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 出版をテーマにするインディペンデント(フリーランス)の取材記者として、ときどきの関心のおもむくままに業界の動きを追い、批評的な発言をしてきた。“本流”よりも“周縁”を意識して私なりの視点を提示しようとしてきたつもりだったけれど、あらためて自分の書いたものを読み返してみると、様々な切り口から業界の出来事を敷衍したひとつの“同時代史”あるいは“軌跡”として世に問えるのではないかと思えてきた。一冊の本として「市場」に投げかけ、より多くの読者(消費者)と出会い、問題意識を共有できたならと思ったのが本書を編むことにした最大の理由だ。過去を振り返ることで出版業界はこれからどうなるのか、どうするのかをともに考えるきっかけとしたい。 本文は、大きくはふたつの切り口を持っている。産業としての出版の側面から再販制や流通の現状・問題点に触れた記事と、出版産業を存立させる精神的基盤ともいえる「出版の自由(流通の自由)」の実際をレポートした内容のふたつだ。 業界問題については出版社・取次・書店・読者という言葉をいったんメーカー・卸・小売・消費者という言葉に置き換え、その関係性から産業を見直したいという観点を強く押しだし、同時に、出版の自由を単なる理念的なものにしないために流通との連関を意識した論点を提示するよう努めた。その問題意識の延長線上で、出版にかかわる業界内外の出来事、出版で働く労働者の問題にまで話題を広げている。

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  • 「本を売る」という仕事
    4.0
    次々閉店していく街の本屋の中で生き残っている書店は何をしているのか――書店現場の知恵と情熱を追う! 全国100書店を徹底取材して見えてきた「これからの本屋のかたち」とは!? 〈街の本屋は次々と消えている。読書環境を保証する街のインフラともいえる存在が失われつつあるという事態には、危機感を抱かざるを得ない。私のように本屋に行きたい子らはいまもいるはずだ。では、どうすればいいのか。 だからこそ、街の書店に焦点をあて、なぜ書店経営が困難になったのかその理由を追いつつ、そんななか創意工夫をこらして地域の人々とともに歩む書店を紹介したいと思った。また、困難ななかあえて書店業に参入した人々に光をあてたいとも思った。それが本書の“旅”の目的だった。〉「あとがき」より 第1章 しぼむ街の本屋 第2章 地域と書店 第3章 街の本屋の挑戦 第4章 新しい本屋のかたち 第5章 震災を超えて エピローグ 山陰で出版人を育てる「本の学校」

ユーザーレビュー

  • 「本を売る」という仕事

    Posted by ブクログ

    低迷にあるといわれる地域の書店の実態を数十店舗取材したルポルタージュ。著者は「困難な時代であっても街の本屋が街の本屋として成り立ってほしいと願いつつ、さまざまなかたちで奮闘する書店を見て」いる。閉店していく街の本屋がおおい中で奮闘している本屋の姿を丁寧に描いて、まだまだ頑張っている本屋がいることに勇気づけられる。独自のチョイスで個性的な書棚を作る本屋もあれば、文具や生活用品と併せて販売したり、立地や地域のニーズによって本屋の形もさまざまなであるが、それぞれの店主が工夫をして生き残りをかけている。その熱意は地域の読書活動、文化の拠点たれという気概があるからだろう。この本屋もあの本屋も行ってみたい

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    2018年05月12日
  • マンガはなぜ規制されるのか

    Posted by ブクログ

    例の東京都青少年健全育成うんたらかんたら条例を念頭に置いた本。
    戦後から現代までの、マンガ規制を時系列や、それに関係した人発言や引用を挟みながら追っていく。

    都条例が議論されるように至った経緯を知るには便利。
    その時々の、出版社の考え、警察や行政の考え、親やいわゆるPTAの考えが手に取るように分かる。
    できれば、著者の考えや、現状を打開するような案も聞いてみたかった。

    結局、表現の自由、性の描き方、それが差別になるかどうか、どこまでがエロいものなのかっていう判定基準は人それぞれ。
    ましてや、その情報が元で青少年の育成が阻害されるのかどうかなんて、主観と時代環境が影響して、客観的な基準なんて

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    2011年03月01日
  • マンガはなぜ規制されるのか

    Posted by ブクログ

    概ね1950年代の悪書追放運動〜2010の太陽族条例(Q3まで)の動きがざっとまとまっている。特に悪書追放で親団体として活躍した「子どもを守る会」が、都青少年条例の制定に反対した事、美濃部・鈴木知事時代には抑制的に運用されていた条例が、石原都政下では懲罰的・示威的な運用に変わっっていった経過が面白い。

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    2010年12月18日
  • 「本を売る」という仕事

    Posted by ブクログ

    フリーランスの記者が、ここ5年、とりわけ東日本大震災以降、出版不況とも相俟って消えていった街の本屋さんを中心に書き下ろした雑誌の連載を本にまとめたもの。岩手・宮城・福島の3県と熊本は別の章立てで構成。

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    2018年03月26日
  • マンガはなぜ規制されるのか

    Posted by ブクログ

    小さい子を持つ親としては、特に過激なエロの「有害」マンガは見てほしくないし、なるべく遠ざけたいと考えている。
    だけどそのことと、権力が規制することはまったく別の話。いつの時代も、自分が悪とみなすものを権力・暴力で排除しようとする人は存在するんだなー、と悲しくなった次第。

    著者の議論に大筋で同意するけど、もうちょっと中立的な書き方でもよかったんじゃないかなあという気がする。
    本書の書き方だと、「規制派」の考えを改めさせるのは厳しいんじゃないかなあ。

    蛇足ながら、「非実在青少年」の話の時に、呉智英さんが「好色一代男」の話をしていたのが笑った。呉さんの得意とする論法。なるほど、確かに。

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    2015年10月26日

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