作品一覧

  • きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる?

    きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる?

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻858円 (税込)
    ニートの弟、未婚の姉、非正規の妹、親の資産を浪費する兄……。未婚化や雇用の不安定化で、自立できず、頼る家族も持たない「きょうだい」が増えている。親亡き後は誰が支えるのか? きょうだいの不安定化が幸せを左右する時代がくる。
  • 迫りくる「息子介護」の時代~28人の現場から~

    迫りくる「息子介護」の時代~28人の現場から~

    ビジネス・実用

    4.5
    1巻968円 (税込)
    息子介護とは、嫁でも娘でも妻でも夫でもなく、息子が親の介護をすること。今、息子介護者は着々と増えている。やがて親類や会社、家の近所を見渡せば、あの男性もこの男性も息子介護をしている、という日が必ず来るのである。著者は28人の息子介護者からの聞き取りをもとに、彼らがどんな思いを抱きながら周囲の人々と関わり、家事や介護をこなし、仕事との両立や折り合いをつけたりつけなかったりしているかを、丁寧に描き出す。

ユーザーレビュー

  • 迫りくる「息子介護」の時代~28人の現場から~

    Posted by ブクログ

    親を介護する息子たちを温かくも厳しい眼差しで説いている。
    いまだに、介護といえば女性がするものという世のなかの感覚が根強く残っている。性別役割分業的にとらえるべきでないといった硬い言い方をしなくても、実態としてもはや、自分の親は自分で介護する、あるいはその算段をつける時代になりつつある。そのようななかで介護する人たちの声をもとにしている。「28人の現場から」という副題がついていることもあり、各人のいろんな喜怒哀楽のエピソードが紹介されていることを期待して読んでみたんだけど、各人のエピソードが大して収まっておらず、むしろ各人へのインタビューなどをもとにした「息子介護」なるものの分析に大部が割かれている。
    そんなうち、温かな眼差しと感じたのは、息子介護って思ったより希望があるものだなということ。皆さん、もっと困ったり憤ったり卑屈な思いをしながら介護しているのかと思ったら、そこは十人十色だろうけど、ちょっとした楽しみや和みがあったりする。こういうインタビューを(人を介して)受けられるくらいだから客観的にみてもわりとうまく息子介護している人たちなんだろうけど、そういうバイアスはあるにしても、希望ある事例に触れられたのはよかった。以前読んだ『男が介護する』(津止正敏著、2021年)ではもっとジェンダー的な部分で卑屈になったり葛藤するものというような紹介のされ方だった気がするけど、本書によるとそうでもないみたい。多くの人が、ジェンダー意識なんか二の次で、悩むとすれば親やきょうだいとの人間関係だったり介護のしかたといった、息子でなくても向き合う課題のような気がした(そこに、自身が息子であったり男であることによる特徴的な課題はありそうだけど)。
    あわせて、よくも悪くもだけど「ミニマムケア」という介護への向き合い方も一つの知恵といえそう。育児世代でも妻と夫の家事時間の差を上げ、男性の家事参加が叫ばれるけど、妻がいま急いでやらなくてもいいことをやらなければならないと思い込んでやっていることもあるんじゃないかと思う。ともにミニマムケアでいくというやり方もあるはず。
    同様に、男の介護って孤独な介護疲れのあげくの暴力や殺人が話題になりがちで問題ありありのようだけど、かといって女性の介護が万全なわけでなくむしろ危ういこともあるだろう。でも女性的な介護が一般的・スタンダードになっていることで危ういことも当たり前のこととして半ば正当化され顧みられないこともあるかもしれない。
    一方、苦言を呈している点といえば、息子(男性)の介護ってコントロールしたいような思いが反映されてしまうこと。先述の「ミニマムケア」にしても、できないことの棚上げ、親の衰えなど見たくないものから目を反らしているとの指摘もあるとか。
    ただ、誰がやっても介護は悲喜こもごもなはず。自分のやり方、自分なりの介護がなされればいいんじゃないだろうか。著者はこんなふうにも書いている(p.308)。

     「『困っていない』僕らは、本当に困らなくてよいのか?」
     「どうしたら僕らは、困るべきときに困ることができるのか?」
     困っているときに困ったと言えない、助けてほしいときに助けてと言えない、弱みを見せられない男の「弱さ」を、「強さ」とかんちがいするのはやめたほうがよいのではないだろうか。男には弱さを認めることのできない「弱さ」がある……この問いに答えるのは、男たちの永遠の課題だろう。

    介護って悲喜こもごも、困ったり迷ったり憤ったりしながらしていくもの。男だろうと女だろうと、誰だろうと。そういう意味で、困りながら介護をしていくことを当たり前として、息子たちも困りながら介護していることを表出しながら生きていくといい。

    0
    2023年08月05日
  • きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる?

    Posted by ブクログ

    きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる。平山亮先生と古川雅子先生の著書。家族や兄弟はお互いに面倒を見るという以前の常識はもう通じなくなっていて、家族や兄弟はお互いに面倒を見るというのが非常識になる時代になっているのかも。ニートの弟、未婚の姉、非正規の妹、親の資産を浪費する兄という例もあったけれど、他の家族や兄弟が面倒を見る必要はないし、それこそ国が面倒を見るべきです。

    0
    2020年09月26日
  • きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる?

    Posted by ブクログ

    「潰してしまってもいい子」の話はショックだった。
    所得の再分配後に貧困率が上がる話(OECD諸国で日本だけ)も数字で見ると強い印象が残る。
    現在の福祉モデルがもうダメになっていることがわかった。戦後の数十年しか対応できないモデル。

    0
    2018年05月08日
  • きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる?

    Posted by ブクログ

    実に面白かった。兄弟の経済格差は実は社会問題の格差の問題であること。家族の問題は実は社会構造そのものに規定されていること。そもそも、戦前は夫婦でも子供がいない夫婦も多くて養子制度が幅を利かせていたこと。核家族化というのは、いままでの大家族制度を維持したままで、戦後の高度成長期という国家による扶養によって可能となった一時的な社会現象であったこと。現在直面している家族問題が、近現代史の社会構造と社会史経済史と無縁ではないこと。貧困問題、家族問題、家族の在り方、介護問題の在り方はもっと時空間的にひいて見ないと問題の所在を見落とすということであり、きょうだい格差(きょうだいリスク)はそのような背後があって現在直面してきた近現代史と社会構造の一側面であるという問題の見方ができること。

    0
    2016年10月06日
  • 迫りくる「息子介護」の時代~28人の現場から~

    Posted by ブクログ

    まえがきで丁寧すぎるくらい、この章は読み飛ばして
    大丈夫ですとたくさん書いています。

    「息子」が親の介護をすることについて。
    前半部がデータの検証的な話で
    実例が少なくぴんと来る話も
    ないので、ちょっと失敗かなと思ったら・・・、
    後半の読み応えのすごさ!!

    仕事から介護に比重を移した時の、経済的、
    世間的にもペナルティを受ける感じの例(女性は
    全く逆になる)。

    男同士の友人の集まりでは、介護の悩みは
    話しづらい(言ってもお互いにいい気分にはなれない)
    現実。
    両親を介護していて、母親を介護していた時には
    近所から色々と助けてもらっていたが、母親が
    亡くなってからはめっきり誰も来なくなる現実。
    これは、近所の人にとって○○さんの息子、
    でしかないこと。
    決して介護者としての息子、ではないという現実。

    男として、これは非常に考えさせられます。
    これらの後半部分については、もう一度読んでみたいと
    おもいます。
    久しぶりに、売らずに蔵書する本。

    0
    2014年03月11日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET