作品一覧

  • 声と文字の人類学
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    「文字イコール文明」というイメージを覆す 「文字による伝達が生まれると文明が生まれる」と見る人類史が見落としてきた事例は多い。本書は、古代ギリシャから中世英国、近代日本、現代バリまで、「声より先に文字がある」「文字記録が信頼されない」例を集め、字を書くことと「口伝え」との境界面を探ることを通じて文明の常識を問いなおす。
  • ほんとうの構造主義 言語・権力・主体
    4.5
    レヴィ=ストロース、バルト、ラカン、フーコー。 誤解を一掃し、現代的意義を見出す 二十世紀半ば、それまでの哲学・社会思想の基盤を崩壊させてしまった構造主義。世界を席巻する思想となったが、いわば早すぎた流行であり、その真に革命的な意義は理解されていなかった。自己責任、自己啓発、「絆」への賞賛が氾濫する現代にこそ見直されるべき原典を読み解く、構造主義“再入門”。 [内 容] はじめに 序  章シベリアのラカン 第一部 主体と作品の解体  第一章 作者はなぜ死んでいるのか  第二章 言語は何を伝えるか  第三章 「構造」とは何か  第四章 「神話が考える」とはどういうことか  第五章 類似から相似へ  第六章 権力はいつ変容したか 第二部 権力と主体の解剖  第七章 代理から代替へ  第八章 古代における「主体化」  第九章 言語の権力を揺さぶる  第十章 悲劇の人格論  第十一章 「ない」という「ある」こと 第三部 今こそ読み返す  第十二章 人を喰う社会と人を吐き出す社会  第十三章 分人論を先取りし、のりこえる 終  章 新世界のレヴィ=ストロース 注  釈 あとがき

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  • 読解レヴィ=ストロース
    -
    1巻3,080円 (税込)
    現代思想に一撃を与えたレヴィ=ストロースの思想を私たちはどのように受容し、解釈し、援用したのか。導入期から拡散期、そして新しい読解期である現在までの重要論文で思想の核心を提示し、影響の過程や格闘の軌跡を追体験する。

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  • レヴィ=ストロース斜め読み
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いまなお現代思想に影響を与えつづけるレヴィ=ストロースの思想=構造主義は、正当に継承されているのか。神話分析、インセスト理論を読みなおし、生命倫理など現代的な問題にその思想を援用しながら、レヴィ=ストロースの新たな理解の地平を提示する論考集。

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ユーザーレビュー

  • 声と文字の人類学

    Posted by ブクログ

    「リテラシーとは何なのか?」という問題について興味を持ったものの、通り一遍の理解ではつまらんな、と思って本書へ。リテラシーとリテラシーがもたらす影響について、「識字化以前/以後」、「音声VS文字」といった二項対立を超えた理解の仕方についてたくさんのヒントを与えてくれる。というより、読むほどに問題が複雑だと実感し、ますますわからなくなってくる。SNS時代=「打ち言葉」の時代という視点から過去を見直すと、たしかに事は単純でないことを実感する。事例が大変豊富に引かれていて文献レビューとして今後も参照したい本。

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    2025年10月05日
  • ほんとうの構造主義 言語・権力・主体

    Posted by ブクログ

    著者の専門は文化人類学なので、レヴィ=ストロースを中心とした「構造主義」の話しかと思ったら、レヴィ=ストロースは最初の方で少し出てきたら、あとは結構、フーコーの話しが続く。そして、バルト、ラカンの話しを経由して、レヴィ=ストロースに戻ってくる。

    非政治的で、静的にみえるレヴィ=ストロースとは、かなり違うものにみえるフーコーの権力論なのだが、実は、かなりの共通点をもっているんだな〜。

    というか、お互いを必要としあう対称的な存在。つまり、構造主義的な構造にこの2人はあるというわけ。

    フーコーは、ポスト構造主義と位置付けられることもあるけど、構造主義としての側面もしっかりあるんだよね。というか

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    2020年04月01日
  • 声と文字の人類学

    Posted by ブクログ

    「最初に声の文化があって、その後文字の文化が生まれた」という文明観を再検討した本。

    最初に取り上げられるのは、ジャック・グディ(初めて知った学者だ)、マクルーハン、オングのリテラシー研究。
    文字が人間の認識様式を変容させ、西洋的科学を発展させ、視覚を特権化した、とまとめてある。
    これに対して、筆者は歴史的な社会や、西洋文明に植民地化された社会を取り上げ、必ずしも口承から書承へ単純に移行したわけではないという例を対置する。

    「書承」という言葉は、この本のキーワードの一つ。
    そういう言葉があるんだ、と思ったら、筆者の導入する用語のようで、「リテラシー」とされている。
    ただ、読み書き能力だけを指

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    2024年11月17日
  • ほんとうの構造主義 言語・権力・主体

    Posted by ブクログ

    レヴィ=ストロース、ラカン、バルト、フーコーの4人の思想を読み解きながら、「構造主義」と呼ばれる人文科学の方法論的革命の意義を論じた本です。

    著者は、構造主義からポスト構造主義への発展という図式を退け、レヴィ=ストロースの神話分析の中に、ラカンの『S/Z』やフーコーのマグリット論、あるいはラカンの鏡像段階論と共通する志向を読み取ろうとしています。4人の仕事に共通しているのは、他者を巻き込み他者に巻き込まれる中で主体や自己が形成されるという発想であると著者は主張します。神話や文学作品などの対象を分析的に捉える西洋近代の主体を相対化することは、自己の視線が他者の視線と輻輳する場へとみずからを開く

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    2016年06月29日

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