作品一覧

  • 経済学はどのように世界を歪めたのか―――経済ポピュリズムの時代
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    日本はいかにして主流派経済学の実験場になったか? 主流派経済学が日本の経済政策に与えた悪影響と、その背景となった社会的なダイナミズム「経済ポピュリズム」と「サイレント・マジョリティ」を、機関投資家の信頼のあついトップアナリストが、経済学の源流から詳細にひもといた衝撃作。
  • 国債リスク 金利が上昇するとき
    4.5
    1巻1,408円 (税込)
    本書は、アベノミクスが日本国債の将来にどのような影響を与えるかを考察しています。 著者の大胆予測によると、「10~20年後、国債暴落はおよそ3%の確率で起こる」。 こうした数値は、金融市場の専門家の間では「通常の確率分布では発生しないリスク」とみなされます。 ただし、アベノミクスによって、この「通常は発生しないリスク」の発生確率が、以前よりほんの少し上昇したのではないか、と著者は見ています。 なぜ、国債がこれまでとは違う局面を迎えたと考えているのか。本書は日本経済やグローバル経済の変化を基に、そのわけを探っていきます。 表面は平穏でも、徐々に変化が始まっている国債市場。 「国債に頼った運用を続けていていいのか?」―― 金融機関や年金の運用担当者は、もしも価格下落が始まったら、その初期で売らなければ損失が拡大してしまいます。 国債市場の変調は住宅ローン金利の上昇や円安の進行など、日本経済全体にも大きな影響を及ぼします。 国債は、実は投資家のみならずすべての人々に関連が深いテーマなのです。 【主な内容】  序 章 「国債暴落」は本当に起こるのか? 第1部 国債の過去から現在  第1章 日本はなるほど金余り  第2章 「個人金融資産1500兆円」の幻想  第3章 見えない徴税システム  第4章 デフレが国債を支えている 第2部 国債の未来  第5章 財政赤字は続けられるか  第6章 日本経済を巡る誤解  第7章 国はどのようにして借金を踏み倒すのか  第8章 アベノミクスは国債の将来をどう変えるのか
  • 政府債務
    -
    1巻1,980円 (税込)
    新型コロナ感染は世界各国で政府債務を急増させた。日本は政府債務プラス高齢化プラス人口減少という問題を、世界の先頭に立って解決しなければならない。国債を消化してきた過剰貯蓄は持続できない可能性をはらんでいる。政府債務の増大は国家による市場の侵食をも意味し、2020年代は国家と市場の役割が大きな議論となる。   ●財政政策について内容、規模、資金調達方法、時間軸など多様な価値判断を含む論点を整理し、コロナ禍による政府支出と、昨今、世界的に官民で活発化している環境投資との類似性を考察します。 ●日本と先進各国が巨額の政府債務を抱えながら財政破綻しない理由と将来について検討します。「過剰貯蓄が政府債務をファイナンスしている」というメカニズムがあるとはいえ、コロナ禍を経て、経済における政府債務の「負担感」は重みを増しています。世界と日本の潜在成長率、生産性、消費、人々の政治的意思決定にも変化がみられます。過剰貯蓄という現象の変質と、それが経済政策の変更、特に財政再建への転換を迫る可能性を考察します。レアなシナリオとしてハイパーインフレの可能性も示します。 ●国家による市場の侵食という現象について考察します。コロナ禍における政府支出は、個別の良し悪しは別としても介入的なものが増えています。環境投資やITインフラ投資でも民間から見ると市場を歪める例があります。金融市場ではコロナ前から日銀がETFを購入しており、もはや日銀の「救助活動」は止められません。そうした実態を示すとともに、市場において国家の存在の拡大をどこまで認めるかという問題を考察します。
  • 日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略
    3.8
    1巻2,772円 (税込)
    日本のソブリンリスクの本質に迫る実践的な運用戦略の書。歴史的・理論的に検証した上、将来的なシナリオ毎のデフォルトの発生確率を明らかにし、投資戦略にどう反映すべきかを示す。 【主な内容】 第1章 ソブリンリスクの論点整理 第2章 未曾有の領域に入ったJGB運用の世界 第3章 日本のソブリンリスクについて考える 第4章 日本のソブリンリスクの将来 第5章 信用リスクと投資運用戦略【基本編】 第6章 信用リスクと投資運用戦略【応用編】

ユーザーレビュー

  • 経済学はどのように世界を歪めたのか―――経済ポピュリズムの時代

    Posted by ブクログ

    タイトルからは、黒田日銀のQQEについての批判を書き連ねたものとの印象を受けるし、実際そういう部分もあるが、それは著者の視座の一部に過ぎない。
    著者の関心は、この壮大な実験の来し方と行く末であり、それを可能にした「力」の分析である。
    国債市場を壊された債券の現場からの単なる怨嗟の声として切って捨てるには、重く冷静な論理構成が続く。

    日本における大規模な金融緩和という実験の根拠となったのは、米国の経済学者たちの「アドバイス」だが、彼らの理論をつまみ食いするのではなく、その源流から検証すべく第1章はアダム・スミスである。
    そこから古典派とケインズ学派のせめぎあいを丹念に追った後、米国において両者

    0
    2020年01月21日
  • 国債リスク 金利が上昇するとき

    Posted by ブクログ

    非常によい。
    リフレ、反リフレに偏っておらず、フラットに、客観的に2014年時点での成果とリスクを分析している。
    何度も読み直したい。

    0
    2019年11月13日
  • 日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略

    Posted by ブクログ

    外資系証券会社のアナリストによる国家のデフォルトについての本。極めて学術的かつ論理的に国家のデフォルトについて説明している。私には完全に理解できなかったが、結論は明確で、説得力があった。政治家をはじめ、幅広く人々が理解すべき内容だと思う。
    「ハイパーインフレの例:1 1919~25年の間に、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ロシア、ドイツで、物価上昇率それぞれ、4000倍、2万3000倍、250万倍、400万倍、100万倍に達した。 2 1946年に日本は1079%の物価上昇を記録した。 3 1989年のアルゼンチンで年率500%、1980年~90年にかけて、ブラジルで断続

    0
    2018年11月04日
  • 国債リスク 金利が上昇するとき

    Posted by ブクログ

    双子の赤字時代の米国は、限られた資金を民間から国が奪うクラウディング・アウトの典型的なケース。
    今は、お金を刷る(中央銀行が国債を購入する)ためクラウディング・アウトは発生しない。

    金余り、とは民間の資金需要が小さいこと。

    労働報酬の抑制→企業の金余り→銀行による国債購入の原資=労働者から国への所得移転で国の財政赤字が支えられている
    デフレが国債を支えている

    預金者が直接ではなく、銀行が介在して国債地方債を買う利点は、コア預金という考え方があるから。

    ドーマー条件=プライマリーバランスが均衡していて長期金利が経済成長率を下回っていれば政府債務は持続可能である。

    将来に渡る政府債務残高

    0
    2015年05月12日
  • 日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略

    Posted by ブクログ

    バークレイズの現役バンカーによる日本のソブリンリスクの概況の説明。日本経済はあまりに巨大であり、また現在対外債務がある訳ではなく、人口動態など先進国の将来を先取りしているフロントランナーで、過去の国家のデフォルト事例(流動性不足を契機にした韓国へのIMF介入が例示)はあまり使えないとしている。
    デフォルト(支払いの遅延等狭義)およびデフォルトライクな状況(ハイパーインフレなどのネガティブインパクトなど広義)の定義。
    現状の前例のない巨額の負債のファイナンス我そもそもできている理由:1400兆円の個人金融資産ではなく、企業貯蓄がこの20年の政府負債の増加分をファイナンスしており、デフレ環境が支え

    0
    2012年10月02日

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