青山南の作品一覧
「青山南」の「オン・ザ・ロード」「O・ヘンリーニューヨーク小説集 街の夢」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「青山南」の「オン・ザ・ロード」「O・ヘンリーニューヨーク小説集 街の夢」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
読書という言葉から想像しがちな「真面目な読書」とは違うけれども、確かにそれも読書だし、あれも読書なんだよと納得してしまう、人それぞれの読書についてのエッセイ。積読だって読書だし、拾い読みも読み違いも、精読も速読も、1人でする黙読も数日かけてみんなで難読本を音読する読破会(!)も、それぞれ違ってそれぞれに味のある読書なのである。
分厚くて難しい本を最初から最後まで、文章を正確に読んで情報を記憶する。そして読んだ冊数で人間の偉さが決まる。それだけが正しい読書であるというような、うっすらとした暗黙の了解が今の世の中にはあるように思うが、それは読書ではなくて労働なんじゃなかろうか。と、個人的に思っている。資本主義においてのお金を情報に置き換えただけだから、多くの人にとって読書という行為が「労働」と同じ退屈で耐え難い苦行になってしまう。
本書に並べられた読書はまったく違う。すべての「なんとか儲け」から自由だ。気ままで気楽で、散漫で、意味不明で、時に非効率なくらい集中してやる。やり方はバラバラでも読書という体験を人生のなかで味わっているのはみな同じで、それはAIに情報を食わせるような事では決してない。タイトルにあるように読書とは本来体験だったのではないかと読みながら思った。せっかく手軽に本に触れられる恵まれた社会に生きているのに、読書を苦行にするなんてもったいない。
本以外なら何でも読みたいという活字中毒のお母さんの話と、なぜか炎天下の海辺やプールでサングラスをしてペーパーバックを読むアメリカ人たちが面白かった。なんで西欧人は海辺で本を読もうとするのか。自分も昔から分からなかった。本は傷むし、紫外線で肌も目も傷むのではないか。日焼けを待つ退屈しのぎに意味もなく活字を目で追うのだろうか。サングラスやサンオイルみたいな立ち位置に本が滑りこんでいるのが新鮮だ。普段折り目もつけられないくらい本を大事にする習慣があるから逆にその気楽さが羨ましい気もする。他にも、いつも「エマニュエル」さんと共に音読を楽しむジットの話や、屋外ライブで音読されて毒気を抜かれるピンチョン『重力の虹』の話など良かった。
どこまでも広がる読書の世界を感じた。読書という体験が本来もたらす気軽で自由で楽しい時間を思い出させてくれる良い読書本だった。銭勘定に汚染されがちな脳みそを洗濯するため、長田弘の詩集『幸いなるかな本を読む人』と合わせて定期的に読み返したい。
Posted by ブクログ
国や時代を問わず、多くの若者が抱える将来への希望や不安、どうしようもない孤独感を、アメリカ中のロードを駆け回るイカれた旅に重ね合わせているように感じた。
若い頃に感じる無限の未来・可能性と、とんでもなく広大なアメリカの大地、どちらも一見無限に続くように見えるけど、どんなに広大な大地にも終着点はあって、その終着点で起こる出来事は出発点で起きてることと変わらない。
どこまで行っても、誰と旅してても、常にどうしようも無い寂しさ、孤独から逃れえないというメッセージを繰り返し描く一方で、旅の途上で描かれるアメリカの原風景はとても美しく、ケルアックにとっての人生は、どこかに安住するのではなく、本当に美しいものを求めて路上を彷徨い続ける旅そのものであるように捉えていたのかもしれない。
Posted by ブクログ
すっごく面白かった。
90年代の初めに書かれたエッセイ。
読んだ本の内容について話すことはあっても、読む感覚や本への認識について話すことはほぼない。だから、「それ、自分だけじゃなかった!」「こういう感じわかる…」みたいな感想がどんどん湧いてきた。
本って自由に好きなように楽しんでいいんだ、と思えた。
本を読むってどういうことなのか。きっと、本好きにも、いろんな人がいていろんな読み方がある、そのことを改めて実感。
挿絵がとっても素敵。
エッセイを読んだり、挿絵だけぱらぱら眺めたり、好きな文章に付箋をつけて再読したり。
この本を読んだことは、わたしの中に残っていくと思う。