作品一覧

  • クレーヴの奥方
    3.0
    1巻594円 (税込)
    16世紀、アンリ2世の王宮を舞台に、実在の人物が数多く登場。夫クレーヴ公に詰問された奥方は、他の男への想いを打ち明ける――。17世紀末に匿名で発表されるやベストセラーになった、フランス文学初期の小説にして最初の恋愛心理小説。
  • 孤独な散歩者の夢想
    3.9
    1巻473円 (税込)
    十八世紀以降の文学と哲学はルソーの影響を無視しては考えられない。しかし彼の晩年はまったく孤独であった。人生の長い路のはずれに来て、この孤独な散歩者は立ちどまる。彼はうしろを振返り、また目前にせまる暗闇のほうに眼をやる。そして左右にひらけている美しい夕暮れの景色に眺めいる。――自由な想念の世界で、自らの生涯を省みながら、断片的につづった十の哲学的な夢想。
  • ささやかな日本発掘
    3.0
    1巻1,254円 (税込)
    東京日本橋の地下鉄ストアで見つけた乾山の5枚の中皿。古道具屋で掘り出した光琳の肖像画。浜名湖畔の小川で、食器を洗っていた老婆から譲り受けた1枚の石皿。その近くの村の、農家の庭先にころがっていた平安朝の自然釉壺……。美しいものとの邂逅が、瑞々しく生々と描かれる名随筆26篇。読売文学賞受賞。
  • マノン・レスコー
    3.8
    1巻572円 (税込)
    自分を死ぬほど愛している純情な貴公子デ・グリュウに、賭博、詐欺などの破廉恥な罪を重ねさせながら、自らは不貞と浪費のかぎりを尽し、しかもなお、汚れを知らぬ少女のように可憐な娼婦マノン。プレヴォーはその美しく多情な姿を創造して、永遠の女性像に新しいタイプを加えた。今日においてもなおみずみずしさを失わない18世紀フランスロマン主義文学の不朽の名作である。

ユーザーレビュー

  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    304P

    アベ・プレヴォー(Abbé Prévost、1697年-1763年)は、フランスの作家で、代表作『マノン・レスコー』(Manon Lescaut)で知られています。本名はアントワーヌ・フランソワ・プレヴォー(Antoine François Prévost)で、「アベ」(僧侶)という呼称は彼が一時期修道士であったことに由来しています。プレヴォーは恋愛と欲望の間で葛藤する人々を描き、道徳や人間の弱さについて深い洞察を与えた作家として評価されています。

    生涯

    プレヴォーは裕福な家庭に生まれ、若い頃から聖職者としての道を歩み始めましたが、修道生活に適応できず、何度も職を変えながら放浪

    0
    2024年11月12日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    「宿命の女」、マノン・レスコー。
    マノンの言動よりも、グリューの甲斐性のなさにイライラ。
    自分で働いてお金を稼ぐことは考えずに、借金、賭博、詐欺。更には殺人までやってのける。もう凄まじい転落人生です。

    0
    2011年11月18日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    この物語に欠かせないものとして激賞されるのは、マノンだろう。でも、私が泣かされたのは、主人公の友人、チベルジュだ。彼の主人公を大切にする気持ちには、参ってしまう。また、この物語はページの残量が極少になっても、まだ話が大きく展開していくため、最後まで目が離せない。デュマ・フィスの「椿姫」はこの物語をどう読み解いたのだろうか。

    0
    2011年09月26日
  • 孤独な散歩者の夢想

    Posted by ブクログ

    「社会契約論」で有名なルソーが過ごした、孤独な晩年。
    そこで彼が散歩しながら考えた、「自分自身」について。
    自分の内面を深く深く掘り下げる、孤独な旅路。

    「彼らの哲学は他人用なのだ。僕には自分用のものがあればいい。」
    「自分が学ぼうと思った時には、それは自分自身を知るためであって、
    教えるためではないのである。」
    など、俗世的に生きる人々(彼を疎外した人々?)に批判的意見を飛ばします。
    自分の内心を居所とする人間が最も強い、とするかのように。

    こうした姿勢は独善的、自己中心的と批判されそうなものですが、
    まあ、どっちもどっちでしょう。ただ、
    「判断を練りに練ったうえで、

    0
    2011年07月31日
  • マノン・レスコー

    Posted by ブクログ

    主人公デ・グリュウはおバカだ、友人チベルジュはいい人だ、マノンもおバカだ……そう思い、つっこみを入れつつも、だんだんとデ・グリュウに同情し、同調し、マノンに魅力を感じるようになってしまいました。最後に死んでしまうからでしょうか。まあ、もし何だかんだで生き続けたら、たぶんつまらない話だったはず。
    しかし、美貌によるハロー効果ではないかと思うほどにデ・グリュウはマノンを「愛して」いるんですね。その愛のもとには何もが正当化されてしまう。その愛がよくわかりました。さすが心理小説。マノンが「運命の女」たりうるのは、視点がすべてデ・グリュウのものだからでしょうね。
    最後まで飽きさせず読めた作品でした。まさ

    0
    2010年12月29日

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