いつか遠いところでの検索結果
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凧と円柱
◆待望の第二句集! 心は、以前にも以後にもうつる。それは感情に限らず、見える、聞こえる、匂うといった感覚に関しても。ときに心は、未来の出来事を先に見ることでさえ、ある。─今のこの出来事は、いつか遠い昔にも見えていたし、これからずっと先にも、また新たに聞こえ続けるだろう─ この句集はいわば、心の編年体による。 (あとがきより) 風船になつてゐる間も目をつむり 人参を並べておけば分かるなり まなうらが赤くて鳥の巣の見ゆる こほろぎの声と写真にをさまりぬ 上着きてゐても木の葉のあふれ出す 南から骨のひらいた傘が来る ひあたりの枯れて車をあやつる手 うすぐらいバスは鯨を食べにゆく -
育ちざかりの教え子がやけにエモい
「ねね、お兄って童貞?」「ノーコメント」。 椿屋ひなた、14歳。 新米教師の俺、小野寺達也が預かる生徒であり、昔からのお隣さんだ。 とびぬけて発育がよく、容姿にも恵まれた彼女は、何かとウワサの種になりがちで――。 「あいつ絶対ヤってるっしょ」「もう大人じゃんアレ」「小学校の時に三股かけてたって」 「ていうかヤらせてほしい」「ラブホに入るところ見たよ」「キレーだね。正直やばいね」 「なんか特別だからあの子って。身構えちゃうよ誰だって」 だけど本当の彼女は、見た目よりずっと幼かったりする。 「ねえねえお兄。だっこして、だっこ」 「しません。お前ももういい歳なんだから」 「えーなんでー!? 昔みたいにだっこしてよぅ。ねえねえ、だっこだっこ-!」 ――大人と子どもの間で揺らぐ、この瞬間にしかない輝き。 ――ひとあし先に大人になってしまった者にとって、それは直視しがたいほどの目映さで。 「ていうかお兄って童貞?」 「やめなさい中学生がそういう質問するの」 いつか遠いどこかへ羽ばたいていくこいつを、せめて今だけは支えてやれるように。 今日も俺は、椿屋ひなたと向き合っている。 “育ち盛りすぎる中学生”とおくる、エモ×尊みラブコメ! ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。