六一書房作品一覧
-
5.0
-
5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ガラス瓶は、わが国では主に近代以降生産・流通するようになったガラス製容器であるが、近代を語る物質資料として注目されてこなかった。しかし、近年は全国各地で実施される発掘調査においてガラス瓶が出土することも増えてきている。本書は、考古学界で初めてガラス瓶を取り上げた著作で、ガラス瓶の技術史的・文化史的背景について触れながらガラス瓶の観察方法や研究方法について解説した。 また、実際に近現代遺跡から出土したガラス瓶を分析することにより、考古資料としてガラス瓶を位置づけるとともに、その土地の歴史を語る物質資料としてのガラス瓶の可能性を引き出した。本書は考古学や物質文化研究を志すものにとって必携の書である。
-
-一般向けに読みやすく書かれた、古代から近代までの満洲族通史。 【内容】(筆者紹介文より) 筆者の義母は満洲族(満族)である。同民族は、中国国内に居住する55の少数民族の1つで、中国大陸東北部に起源を有する。この場合の「少数」とは、世界最大の民族で約13億人を数える漢民族(漢族)と比較した場合の相対的なものであり、実際には1000万人以上を有する一大民族である。 満洲族は、古くはジュシェン(女真・女直)と呼称していたが、主人を意味する「ベイレ」という言葉と対比して、ジュシェンは「隷民」という意味を含んでいたため、1635年に元々国名であったマンジュ(満洲)を自分たちの種族名とした。翌年、国号であるマンジュは「大清」(通称清朝)と改称され、以後、国号大清、種族名満洲族が定着していく。一般的に「満州族」ではなく「満洲族」とさんずいをつけ表記するのは、五行思想に則った場合、前王朝の明が「火」に属す王朝であったことに由来する。 満洲族の影響力は大きく、チャイナドレスやキョンシー、北京の胡同などはいずれも同民族により生成されたものであり、現代の中国語(普通話)もまた北京官話という満洲貴族が使用する言葉を基礎としたものである。 今現在、満洲族は歴史の中に埋もれているのが実情であるが、中華文化を語る上で重要な位置を占めており、また隣国中国を理解するために同民族や大清への理解を深めることは必要不可欠である。この問題意識に立脚し書かれたのが本書である。 中国に代表される多民族国家は、多民族が織り成す歴史や文化、言語、風習などを基底に巨大かつ複雑な文化を形成し、国力とする。中国で言えば、中華文化がそれにあてはまる。今後、国際交流が進行し、日本に憧れたより多くの海外の人が日本に居住するようになれば、日本において従来と異なる新たな文化が形成されることは疑いない。その際、日本は多民族からなる多文化国家の道を歩むのか、あるいはいつかのように単一民族論を再提唱するのか。我々日本人の叡智が試されている。
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、2023年に実施した佐紀古墳群の航空レーザ測量の調査報告書である。佐紀古墳群は、奈良市北縁部に位置し、大型前方後円墳をはじめとする約70基が確認されている。しかし、多くが陵墓地であることから、これまで精緻な測量図が整備されていなかった。そこで筆者は、クラウドファンディングを活用した調査を計画して実施することができた。調査により、大型前方後円墳の詳細な墳丘構造が明らかになっただけでなく、周辺地形も合わせて測量できたことで、なぜそこに古墳が造られたのかなども可視化できた。本書では、測量調査報告だけでなく、佐紀古墳群に関する既往の研究史をまとめたものや、調査成果をもとにした論考6編を収録した。今後の佐紀古墳群を研究する上で重要な一冊となるように努めた。
-
-
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本列島各地の有力首長墓から出土する三角縁神獣鏡を実証的かつ多角的に分析することをとおして、古墳時代開始期の社会構造に迫る。また、当該期において三角縁神獣鏡をはじめとした銅鏡が有した社会的意義を論じる。とくに、相対編年の確立と製作諸段階の暦年代推定をふまえた製作動向、地域社会における受容状況と時期的な変化、副葬配置にみる特色を明らかにするとともに、「伝世・長期保有」例の定量的な分析をふまえて三角縁神獣鏡の分配論・保有論の再構築を試みる。そのうえで、三角縁神獣鏡が古墳時代社会において有した歴史的意義にたいして新たな解釈を提示する。
-
-
-
-
-
-
-
-