愛新覚羅と大清帝国 曙光と黄昏
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愛新覚羅と大清帝国 曙光と黄昏

2,750円 (税込)

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一般向けに読みやすく書かれた、古代から近代までの満洲族通史。
【内容】(筆者紹介文より)
筆者の義母は満洲族(満族)である。同民族は、中国国内に居住する55の少数民族の1つで、中国大陸東北部に起源を有する。この場合の「少数」とは、世界最大の民族で約13億人を数える漢民族(漢族)と比較した場合の相対的なものであり、実際には1000万人以上を有する一大民族である。
満洲族は、古くはジュシェン(女真・女直)と呼称していたが、主人を意味する「ベイレ」という言葉と対比して、ジュシェンは「隷民」という意味を含んでいたため、1635年に元々国名であったマンジュ(満洲)を自分たちの種族名とした。翌年、国号であるマンジュは「大清」(通称清朝)と改称され、以後、国号大清、種族名満洲族が定着していく。一般的に「満州族」ではなく「満洲族」とさんずいをつけ表記するのは、五行思想に則った場合、前王朝の明が「火」に属す王朝であったことに由来する。
満洲族の影響力は大きく、チャイナドレスやキョンシー、北京の胡同などはいずれも同民族により生成されたものであり、現代の中国語(普通話)もまた北京官話という満洲貴族が使用する言葉を基礎としたものである。
今現在、満洲族は歴史の中に埋もれているのが実情であるが、中華文化を語る上で重要な位置を占めており、また隣国中国を理解するために同民族や大清への理解を深めることは必要不可欠である。この問題意識に立脚し書かれたのが本書である。
中国に代表される多民族国家は、多民族が織り成す歴史や文化、言語、風習などを基底に巨大かつ複雑な文化を形成し、国力とする。中国で言えば、中華文化がそれにあてはまる。今後、国際交流が進行し、日本に憧れたより多くの海外の人が日本に居住するようになれば、日本において従来と異なる新たな文化が形成されることは疑いない。その際、日本は多民族からなる多文化国家の道を歩むのか、あるいはいつかのように単一民族論を再提唱するのか。我々日本人の叡智が試されている。

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