SF・ファンタジー - 東京創元社作品一覧

  • ガラスの顔
    4.3
    地下都市カヴェルナの人々は表情をもたない。彼らは《面(おも)》と呼ばれるつくられた表情を教わり大人になるのだ。そんなカヴェルナに住むチーズつくりの親方に拾われた幼子はネヴァフェルと名づけられ、一瞬たりともじっとしていられない好奇心のかたまりのような少女に育つ。どうしても外の世界を見たくて、ある日親方のもとを抜けだしたネヴァフェルは、カヴェルナ全体を揺るがす陰謀のただ中に放りこまれ……。名著『嘘の木』の著者が描く健気な少女の冒険ファンタジー。カーネギー賞候補作。
  • フレドリック・ブラウンSF短編全集4 最初のタイムマシン
    4.5
    奇抜な着想、軽妙なプロットで、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第1弾を飾ったフレドリック・ブラウン。その多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを年代順に収めた決定版全集・全4巻。第4巻には「回答」「猫恐怖症」など、ショートショートの名作を含め68編を収録。【収録作】「緑あふれる」/「おれとフラップジャックと火星人」/「愛しのラム」/「翼のざわめき」/「鏡の間」/「実験」/「辺境防衛」/「立入禁止」/「ごもっとも」/「ヴードゥー」/「回答」/「デイジー」/「相似形」/「あいさつ」/「荒唐無稽」/「和解」/「探索」/「宣告」/「唯我論者」/「血」/「想像」/「最初のタイムマシン」/「ひどすぎ」/「至福千年期――いつか訪れる正義と平和の時代」/「遠征隊」/「ハッピーエンド」/「ジェイシー」/「不運続き」/「意地悪」/「ロープ魔術」/「雪男」/「クマんにひとつの」/「退場」/「ファースト・コンタクト」/「こだま」/「失われた大発見その1――透明人間」/「失われた大発見その2――不死身」/「失われた大発見その3――不死」/「趣味と実益」/「ジ・エンド」/「青の悪夢」/「灰色の悪夢」/「赤の悪夢」/「黄色の悪夢」/「緑の悪夢」/「白の悪夢」/「ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(1)」/「ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(2)」/「ユースタス・ウィーヴァーのつかのまの幸福(3)」/「輝くひげ」/「猫泥棒」/「脅迫状」/「山上に死す」/「致命的な失敗」/「魚の流儀」/「馬かしあい」/「家」/「悪ふざけ」/「ハンス・カルヴェルの指輪」/「起死回生」/「三羽のふくろうの子」/「ばあばの誕生日」/「猫恐怖症」/「人形劇」/「ダブル・スタンダード」/「事件はなかった」/「エージェント」/「小夜曲(アイネ・クライネ・ナハトムジーク)」/編者の注および謝辞/収録作品解題=牧眞司/解説=渡邊利通
  • フレドリック・ブラウンSF短編全集3 最後の火星人
    4.4
    奇抜な着想、軽妙なプロットで、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第1弾を飾ったフレドリック・ブラウン。その多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを年代順に収めた決定版全集・全4巻。第3巻には「スポンサーからひとこと」など傑作16編を収録。【収録作】「存在の檻」/「命令遵守」/「フラウンズリー・フロルゲルズ」/「最後の火星人」/「地獄のハネムーン」/「星ねずみ再び」/「六本足の催眠術師」/「未来世界から来た男」/「選ばれた男」/「入れ替わり」/「武器」/「漫画家」/「ドーム」/「スポンサーからひとこと」/「賭事師」/「処刑人」/収録作品解題=牧眞司/解説=若島正
  • フレドリック・ブラウンSF短編全集2 すべての善きベムが
    4.5
    奇抜な着想、軽妙なプロットで、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第1弾を飾ったフレドリック・ブラウン。その多岐にわたる活躍の中から、111編のSF短編すべてを年代順に収めた決定版全集・全4巻。第2巻には「闘技場」「ノックの音が」など傑作15編を収録。【収録作】「不まじめな星」/「ユーディの原理」/「闘技場」/「ウェイヴァリー」/「やさしい殺人講座全十回」/「夜空は大混乱」/「狂った惑星プラセット」/「ノックの音が」/「すべての善きベムが」/「ねずみ」/「さあ、気ちがいになりなさい」/「一九九九年の危機」/「不死鳥への手紙」/「報復の艦隊」/「最終列車」/収録作品解題=牧眞司/解説=大森望
  • 肺都
    4.7
    穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れる。だが、そのロンドンは闇に侵食され、人々のあいだには奇怪な感染症が蔓延していた。この町にいったいなにが起きているのか? そしてアイアマンガー一族のおそるべき野望とは? 一族に反発するクロッド、瓦礫のなかから脱出したルーシー……。物語はいかなる想像をも凌駕する驚天動地の結末を迎える。アイアマンガー三部作堂々完結。
  • おちび
    4.2
    革命期のパリを舞台に大志を抱いた孤児が奮闘する物語。ひねりの利いた、身の毛もよだつ作品だが、読んだら決して忘れられない。その孤児はやがて王族とも急進派とも同様に友人となり、後に伝説のマダム・タッソーとなる。1761年、マリーというちょっと変わった容貌の小さな女の子がアルザスの小さな村に生まれた。両親の死後、彼女はいささか風変わりな蝋彫刻家の弟子となり、パリの裏通りにやってくる。そこでふたりは尊大で支配的な未亡人と内気でおとなしく蒼白いその息子と出会う。四人は、使い手のない「猿の館」を改装して蝋の顔を展示し、その見世物は一大センセーションを巻き起こす。マリーは芸術的才能を買われてヴェルサイユ宮殿に呼ばれ、王女の教師となり、出産で命を落としかねなかったマリー・アントワネットを救う。しかし宮殿の外では時代が動きだしていた。革命期の動乱のなか、民衆は王族の首を要求し……。ついに蝋人形館は……。エドワード・ケアリーの『おちび』は比類なき作品で、ひとつの世界を創ることになる「血に染まった小さな少女」の驚異の物語である。

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