その他の趣味 - 講談社 - 講談社+α新書作品一覧
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4.1「問題は、侵攻のあるなしではない。それがいつになるかだ」 中国の台湾侵攻について、各国の軍事・外交専門家はそう話す。 中国の指導者・習近平はなにをきっかけに侵攻を決断するのか。 その際、まず、どのような準備に着手するのか。 アメリカ・台湾はその徴候を察知できるのか――。 元陸上自衛隊最高幹部が、台湾侵攻を完全にシミュレーションした! 陸上自衛隊の第三師団長、陸上幕僚副長、方面総監を務めた元陸将・山下裕貴氏は、沖縄勤務時代には与那国島への部隊配置も担当した。中国人民解放軍、米インド太平洋軍、そしてもちろん自衛隊の戦力を知り尽くす。戦地となる台湾周辺の地形も分析し、政府首脳も参加する机上演習(ウォーゲーム)のコーディネーターも務める、日本最高の専門家で、本書はいわば、「紙上ウォーゲーム」である。 中国と台湾を隔てる台湾海峡は、もっとも短いところで140キロもある。潮の流れが速く、冬場には強風が吹き、濃い霧が発生して、夏場には多くの台風が通過する、自然の要害である。 ロシアによるウクライナ侵略では、地続きの隣国にもかかわらず、弾薬や食料などの輸送(兵站)でロシア軍は非常な困難に直面し、苦戦のもっとも大きな原因となった。 中国は台湾に向け、数十万の大軍を波高い海峡を越えて送り込むことになる。上陸に成功しても、その後の武器・弾薬・燃料・食料・医薬品の輸送は困難をきわめる。 「台湾関係法」に基づき、「有事の場合は介入する」と明言しているアメリカも、中国の障害となる。アメリカ軍が動けば、集団的自衛権が発動され、同盟国の日本・自衛隊も支援に回る。 つまり、自衛隊ははじめて本格的な戦闘を経験することになる。 日米が参戦すれば、中国は台湾、アメリカ、日本の3ヵ国を敵に回し、交戦することを強いられる。 それでも、習近平総書記率いる中国は、「必勝」の戦略を練り上げ、侵攻に踏み切るだろう。 そうなったとき台湾はどこまで抵抗できるのか。 アメリカの来援は間に合うのか。 台湾からわずか110キロの位置にある与那国島は、台湾有事になれば必ず巻き込まれる。与那国島が、戦場になる可能性は高い――。 手に汗握る攻防、迫真の台湾上陸戦分析!
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