国内ホラー - U-NEXTの検索結果
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なんでもないはずの日常に潜む闇をえぐり出す、練達の作家によるホラー短編コレクションの第1話。さいたま市内の調剤薬局に勤務する真砂子は、医療関係者が集まると聞かされた合コンで寛之と出会った。設計事務所に勤める寛之は、新規開業するクリニックの設計を手がけた縁で、その場にいた。三年間の交際を経て、二人は結婚。夫婦共働きの新婚生活は快適そのもの。夫になった寛之は思いやりがあり、家事の分担もすすんでやってくれる。そんな夫に対して、唯一つと言っていい気がかりを真砂子は感じていた。寛之の六歳上の姉・治美の存在だ。治美は高崎市の実家で両親と暮らしていて、未婚だった。寛之は治美にどうにも頭が上がらない。母親が病弱だったため、治美は若くして家事全般を担ってきた。いや、それ以上に姉弟の間には強い絆が存在した。やがて三十歳を過ぎ、真砂子は待望の妊娠を果たしたが……。女性の深層心理に肉薄して、背筋が粟立つほど怖い。
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毎夜のごとく悪夢に悩まされる男の記憶が徐々にほどかれていく、そのプロセスを追ったホラータッチの短編。語り手の菊池幸男(59)は若い頃からもう何十年も、ある家の夢にうなされ続けてきた。舞台は昭和20年代から30年代に建てられたであろう、粗末な木造の一軒家で、主役は少年といっていい歳ごろの自分。人気のない屋内を進むと、廊下の突き当りに便所がある。汲み取り式で、夢の中でも酷く臭う。その便所で毎回、惨劇が起き、目を覚ます。既に間取りは勿論、細部や畳の感触まで正確に思い出せるほどなじんだ家は、気味が悪いほど現実味を帯びていた。にもかかわらず、自分には夢の中と同じ家に住んだ記憶はない。それ以上に、中学校はじめ頃までの記憶が完全に欠落していた。自分を育ててくれた祖父母からは、父親は死に、母親は家出をしたと聞かされたが、それと何か関係があるのか? あの家は実在するのか? 読む者さえ悪夢に引き摺り込む逸品。