西村ユミ作品一覧
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-病いに苦しむことと手を差しのべることは、同じ出来事の二つの現れである――。 パーキンソン病・統合失調症・小児・末期ガン・緩和ケア……〈ケア〉という営みは、病む人の苦しみに引き寄せられ、ときに痛みや辛さの表情に押し戻され、それでもその傍らにとどまり続ける態度のなかにすでに現れはじめている。看護学生と新人看護師の経験と語りを「鏡」として探る、来たるべき「ケア共同社会」への道しるべ。 [目次] 序 〈病い〉は患者のなかに閉じられているのか ■一 身体に耳をすます――看護学生の経験から 第1章 動かぬ身体との対話 第2章 押し戻す〈病い〉/引き寄せる〈病い〉 第3章 「患者の立場に立つ」ということ 第4章 〈病い〉の経験が更新されるとき ■二 二人でひとつの〈病い〉をつくる――新人看護師の経験から 第5章 看護がよくわからない 第6章 協働する身体 第7章 「気がかり」が促す実践 第8章 他者の痛みを感じとる――病名告知と〈病い〉経験 終章 〈ケア〉を捉えなおす 注および引用文献 あとがき 学術文庫版へのあとがき ケア共同社会への里程標 (*原本:『交流する身体――〈ケア〉を捉えなおす』NHKブックス、2007年)
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4.0
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-看護とはどういう営みなのか? その実践が何に支えられているのかを深く考え、知る 看護師たちは、勤務交代をしながら、患者の状態を確認し、同僚や医師と意見を交わし、ナースコールが響くや、足早に病室に向かいます。看護師の関心は、つねに患者の状態にあるので、自分たちがどのように実践しているのかについて言葉にする機会があまりありません。「言葉にならない技術」と言われる所以です。しかし看護師たちの語り合いの場には、実践の知恵を知る手がかりがたくさんあります。本書は、看護師にグループインタビューして率直な会話を 作り出すことによって、看護実践についての見方や枠組みを再発見し、捉え直していった創造的な試みの記録です。看護師や医療関係者にとってだけでなく、病者として看護に関わる私たちにとっても、看護とはどういう営みなのか、その実践が何に支えられているのかを深く考え、知る機会となる本です。 【目次】 はじめに 序 章 語りを始める 第1部 駒に追いつくように動く 第1章 〈見えてくる〉という実践 第2章 「うまくできない」実践の語りが示すもの 第3章 「困った」けど困ってない 第2部 行為を踏みとどまらせるもの 第4章 応答としての苦しみ─「引っかかり」はいかに問われるか 第5章 自分の実践のもと 第6章 引っかかりから多様性へ 終 章 語りが生み出す普遍 【著者】 西村 ユミ 東京都立大学健康福祉学部教授