相澤真一作品一覧
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2000年代後半から一気に問題化した子どもの貧困。日本社会における格差の拡大に注目が集まるなか、若者・女性・高齢者の貧困の問題や待機児童の問題とともに、解決すべき喫緊の課題として議論されている。 しかし、歴史的なスパンを広げてみれば、貧困環境にある子どもはこれまで多くいて、保護や福祉の対象となってきた。にもかかわらず、新しい事態かのように子どもと貧困の問題を見てしまうとしたら、私たちは何を看過し、何を忘れてしまっていたのだろうか。 敗戦直後の戦災孤児や浮浪児、復興期の家庭環境と子ども、高度成長期における子どもの貧困の脱出と、不可視化する経済問題――復元した1950・60年代の貴重な社会調査データやマクロ統計で当時の実態に実証的に迫り、新聞報道や児童・生徒の「声」も織り込んで、子どもと貧困の戦後を立体的に照らし出す。
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3.7高度経済成長期の前夜――労働力が都市に集中していき、核家族が増えていくなかで、日本は「総中流社会」と言われた。では、総中流の基盤になった「人々の普通の生活」は、どのように成立したのだろうか。 サラリーマンとその家族が住む集合住宅=団地に焦点を当てて、1965年におこなわれた「団地居住者生活実態調査」を現代の技術で復元して再分析する。そして、当時の生活文化や団地という社会空間がもつ意味を実証的に浮き彫りにする。 労働者や母親の生活の実態、子どもの遊びや学習の様子、テレビと一家団欒――「普通の生活」の基準ができあがる一方で、男性の長時間労働や遠距離通勤、性別役割の固定化を生む要因にもなった「総中流の時代」のリアルを照射する。
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-どうすれば音楽で生きていけるのか。大学をどう選び、大学でどう過ごして、留学や仕事にどう向き合えばいいのか。 20人以上の音楽関係者へのインタビューから貴重な経験を取り出して、音大のリサーチ方法から受験の準備、入学後のレッスン、卒業後の留学やキャリアの選択、オーケストラへの就職以外の選択肢、演奏家の心身のケアやストレス対策までを、音楽の道に進むなかで出会う出来事の順に沿って具体的に解説する。 音楽での成功体験をまとめるのではなく、卒業後のキャリア戦略だけを説くのでもなく、人文社会科学の研究者と職業音楽家がコラボして、音楽を続けるなかで向き合う現実や音楽と楽しく歩むためのコツを共有する。 「部活」「オンラインレッスン」「謝礼と契約」など、コラムも充実。
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-戦後日本の貧困の実態、その貧困から脱出する方法の模索、そして新たな社会問題の発見――。半世紀以上前に行なわれた複数の社会調査の個票をデジタル復元し、その統計分析と各種史資料とを検討することにより、戦後期日本社会の世帯・家族と福祉の実像を再構成する。 【主要目次】 まえがき(佐藤 香) 序章 戦後日本社会の世帯と福祉を復元二次分析から解読する(相澤真一) 第I部 戦後の貧困へのまなざし――1950年代・1960年代の貧困はいかなるものだったか 1章 社研所蔵社会調査の由来と特徴――復元二次分析の可能性(岩永理恵) 2章 「調査員」を中心に社会調査を描きなおす――神奈川調査シリーズにおける民生委員の役割に着目して(堀江和正) 3章 戦災母子世帯の戦後(渡邊 勉) 4章 「ボーダー・ライン層」調査の復元二次分析――データから見る1960年代前半の低所得層(相澤真一) 第II部 人びとはいかに厳しい状況からの脱却を図ったか――貸付・教育・住宅・生業 5章 高度経済成長期の福祉貸付――昭和30年代の世帯更生資金貸付(生業資金)の位置と効果(角崎洋平) 6章 高度経済成長初期段階の進学支援とその意味(白川優治) 7章 福祉貸付と医療保障――療養資金の機能と「ボーダーライン層」の健康(坂井晃介) 8章 既存持家の改善からみる住宅資金の歴史的意義――住宅事情および政策の棲み分け(佐藤和宏) 9章 福祉資金の利用にともなう恥の規定要因――民生委員による伴走支援に注目して(石島健太郎) 第III部 マージナルな人びとのライフコース 10章 耐久消費財の普及は妻の家事時間を減らしたのか(渡邉大輔・前田一歩) 11章 団地のなかの児童公園――高度経済成長期の外遊びをめぐる生活時間データの分析(前田一歩) 12章 1960年代における高齢者の生活の実相――「老人問題」の諸相(羅 佳) 13章 戦後日本型労働・雇用――保障体制の手前における高齢者の働き方と子からの自立生活意識(渡邉大輔) 付録(復元作業過程・調査票) あとがき(佐藤 香)