ローン・フランク作品一覧
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3.0AAASカブリ科学ジャーナリズム賞受賞者の最新刊が日本上陸! 13年連れ添った夫を癌で亡くした著者は、もっと上手に人を愛せるようになりたいと、愛とは何か探求しはじめる。 愛こそが人間を種として特徴づける。また愛は私たち一人一人の個性を特徴づける。ここに鍵がありそうだ。 自分自身のことを真に知る最良の道は、人が愛とどう向き合ってきたかを解き明かし、その原因を探すことだ。 そのため著者は、自分自身の内情をさらしはじめ、個人的な問いを立てることで、一般的なものの見方を模索する。 ・なぜ子ども時代の親との愛着関係が、大人になってからの恋愛関係に影響するのか? ・「浮気の遺伝子」が発見された? ・運命の相手(ソウルメイト)は存在するのか? などなど。 溺愛してくれた父のこと、両親の離婚、高校生の時に乳がんで亡くなった母との思い出、父のアルコール中毒と浮気と肺炎による死、年の離れた弟との不仲、夫とのネット上での出会いや、夫と出会う以前の男性関係などを振り返り、自分は他者への共感力が低く、無感情で、回りの人のことなど気にしない冷たい人間なのでは、と不安を抱く。 さらに、子どもを持たないのは、大人になることから抗おうとする未成熟な精神の表れなのか、といった極めてパーソナルな葛藤と向き合う。 過去の記憶と、心理士のアスガー・ノイマンなどの研究者たちと対話を交わす中で、ネットの登場によるコミュニケーションの変容、心理学における愛着研究の変遷、恋愛による脳の活動や分泌される化学物質など、愛にまつわる様々なテーマについて、哲学、心理学、神経科学、進化生物学など複数の学問を横断しながらめぐる壮大な精神的旅路。
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4.5「脳に電気ショックを与えて、『完璧な人間』へとつくり変える」 現在の米脳科学界における一大トレンドであり、DARPA(米国防高等研究計画局)も莫大な予算のもと参戦する「脳深部刺激療法」。 「サイコパス」「依存症」「うつ病」「てんかん」「パーキンソン病」、そして「小児性愛」「性犯罪者」さえも矯正可能であるという夢のような治療法だ。 軍事転用すれば、冷酷な兵士を人工的に生み出せる。 しかし、闇に葬り去ったはずの禁断の治療法がふたたび甦ってしまった、と戦慄する人も多い。 というのも1950~60年代、マッドサイエンティスト疑惑のある天才脳神経外科医が、 倫理観の希薄な南部(ニューオリンズ)の大学で、思う存分に人体実験を敢行していたからだ。 患者の頭蓋骨に穴を空け、電極を差し込むことによって。しかも彼は、人類の進歩に貢献する英雄として、もてはやされていたのだという。 恐るべきことに彼は、同性愛者を異性愛者へつくり変えることに成功。 暴力行為が一瞬で消えた患者、上限のない幸福感に満たされる患者、メンタル疾患が消えた患者なども。過激化する人体実験。 その一方で、手術失敗で発生した廃人たちを隠し切れなくなりーー。 人間の本質=「脳」という臓器に変更を加えることは許されるのか?