齋藤雅典作品一覧
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は土壌微生物学に関する入門的解説書です。 土壌1グラムに対して100億の微生物が含まれているといわれ,そのうち人工的に培養できる微生物はせいぜい数パーセント程度と見積もられていることからもわかるように,土壌中の微生物のはたらきや生態系については、ほとんど解明されていないのが現状です。 本書では、いまだ謎の多い土壌微生物のはたらきや生態系について、作物生産という視点からまとめました。農学部学生のテキストとしても、農業試験場などでの農業関連の研究者や農業従事者だけでなく、園芸を趣味とする一般の方にもお薦めします。 土壌微生物は作物による栄養の吸収や病気への感染などと関係がきわめて深いため、作物の生産において土壌微生物学は理解しなければならない学問です。土壌微生物学は作物の成長を科学的に理解するうえで根幹となる学問であるともいえます。未解明の部分が多いことから、学術的にも非常に魅力のある学問領域です。土壌微生物学の魅力を存分に味わえる1冊としてお薦めいたします。 [目次] 第1章 土壌微生物と人類および作物生産 第2章 微生物の誕生と多様化―土壌と土壌微生物の起源 第3章 土壌微生物のエネルギー源 第4章 微生物の棲みかとしての土壌 第5章 環境因子と土壌微生物 第6章 土壌微生物による有機物の無機化と物質循環 第7章 水田土壌の微生物の動態 第8章 根圏の微生物の動態 第9章 土壌伝染病の防除 第10章 土壌微生物の研究方法 第11章 作物生産と土壌微生物 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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3.3緑の地球を支えているのは菌根*だった。 陸上植物の8割以上が菌類と共生関係を築き、 菌根菌が養水分を根に渡し、植物からは糖類を受けとっている。 植物は菌根菌なしでは生きられない。 *---菌類と植物の根の共生現象のこと 内生菌根・外生菌根・ラン菌根など、 それぞれの菌根の特徴、観察手法、最新の研究成果、 菌根菌の農林業、荒廃地の植生回復への利用をまじえ、 日本を代表する菌根研究者7名が 多様な菌根の世界を総合的に解説する。 菌を食べてしまう植物 光合成をやめた植物と菌根菌 枯れ木を渡り歩くタカツルラン 森林土壌から放出されるCO2の鍵をにぎる外生菌根菌 成木と実生の根の間の菌糸ネットワークが実生の成長を左右する などなど、知られざる土の中の不思議な世界へようこそ
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-80パーセント以上の陸上植物は菌根菌という菌類(カビの仲間)と共生している。 菌根菌が土の中に張り巡らせた菌糸で集めたリンやミネラルを植物に渡し、植物が光合成で作ったカーボンを菌に渡すというパートナーシップは、植物が陸上進出した4億5000万年前から続いていると考えられている。 しかしこの関係は、自分に利益をもたらさない相手には容赦なく制裁を加えたり、相手をだますことで「寄生」したりするシビアさももっているのだ。 次々に版を重ねている『菌根の世界』につづき、菌と植物のきってもきれない関係を気鋭の研究者12名が全10章とコラムでさまざまな角度から描き出す。