稲葉陽二作品一覧

  • ソーシャル・キャピタル入門 孤立から絆へ
    3.5
    東日本大震災のさい、人々は互いに譲り合い、整然と行動した。自分を犠牲にしてでも弱い者を救った。これは、決して見返りを期待しての行動ではなく、絆や他者への信頼、思いやりの表れであった。このような絆や互酬性の規範をソーシャル・キャピタル(社会関係資本)という。ふだんは目に見えない、しかし、教育や健康等に大切な役割を果たしている社会関係資本をどう育み、活かすのか。第一人者が理論と実践を紹介する。
  • 企業不祥事はなぜ起きるのか ソーシャル・キャピタルから読み解く組織風土
    3.0
    東芝の不正会計や三菱自工のリコール隠しなど、企業の存続をゆるがす不祥事が続発している。なぜこのような問題が起きるのか。東証一部上場の百社以上を分析し、「不祥事を起こしやすい会社」をモデル化した著者は、トップの暴走とそれを止められない社内風土=企業内のソーシャル・キャピタルに原因があるとする。「強いリーダーシップ」や「各部門のサイロ化」が危ないなど、意外な知見も。あなたの会社は大丈夫か?
  • ソーシャル・キャピタル新論 日本社会の「理不尽」を分析する
    -
    1巻4,290円 (税込)
    企業不祥事や政治の腐敗、自己責任論が蔓延し経済も停滞する日本社会。なぜこのような状況になってしまったのか? ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)論の第一人者が、その有用性だけでなく負の側面までも含めて縦横に論じる。ソーシャル・キャピタル研究の決定版。 ▼▽ 各分野の方よりいただいたコメント抜粋、主要目次をご覧いただけます ▽▼ 【各分野の方よりいただいたコメント抜粋】 稲葉氏の「冷静な頭脳と温かい心」 (佐藤嘉倫 京都先端科学大学教授・社会学) 「社会学者のジェームズ・コールマンのミクロ・マクロ=リンク図式に依拠しつつ、経済学の概念である負の外部性および非凸性と社会関係資本とを結びつけた議論を展開している。その手法は見事というほかない。かつて経済学者のアルフレッド・マーシャルは講演で経済学者が「冷静な頭脳と温かい心」を持つことの重要性を指摘したが、稲葉氏は本書においてこのことを実践している。」 言葉の真の意味で「社会の科学書」 (辻󠄀中豊 東洋学園大学学長・政治学) 本書は、現代に極めて稀な、言葉の真の意味で「社会の科学書」である。巷にあふれる多くの悲惨さ、さまざまな問題、課題。それを違和感、「表立って表現されることのない苦しみ」ととらえ、人々の「なぜ」だという声を見逃さない。(中略)日本が誇る社会関係資本研究の第一人者の、社会の閉そく感を破らんとする意欲的な理論書である。 ソーシャル・キャピタルに関心がある読者にはぜひ (近藤克則 千葉大学特任教授・公衆衛生学) 「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本、以下SC)は、政治学、社会学、経営学、社会疫学などいろいろな学術領域で着目されるようになった概念である。日本におけるSC研究の草分けの一人である稲葉陽二先生が渾身の力を込めて書いたこの本で、ソーシャル・キャピタル論の定義から、社会が抱える課題解決の手立てとしてSCが期待できることを提示している。」 眼前の課題に解決の糸口を見つけたい人に (石田祐 関西学院大学教授・NPO論) 「これまでのソーシャル・キャピタル(社会関係資本)の論点と議論に関する丁寧な引用、碩学らの当時の状況も引き出した興味深い構成、著者が長年提示する外部不経済に関する個人の認知、すなわち「心の外部性」の考慮、そして問題解決の方策を探るための長年のデータの蓄積と実証研究の試行錯誤、まるで『社会関係資本物語』である。」 【主要目次】 序章 日本経済・社会を覆う違和感――社会の理不尽を個人が負担する理不尽 第1章 社会関係資本の現状――現場の理不尽は社会関係資本を知らないとみすごされやすい 第2章 社会関係資本とはなにか 第3章 社会関係資本の定義についての考察――3人の碩学からなにを学ぶのか 第4章 社会関係資本のダークサイド 第5章 測り方と分析の仕方の進歩――計算社会科学の出現 第6章 過去の実証研究から明らかになったこと――データの整備と理解の深化 第7章 日本経済・社会を社会関係資本の視点で再考する 終章 結局なにが言いたかったのか

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