重田園江作品一覧

  • シン・アナキズム 世直し思想家列伝
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    未来を拓く暮らしと思想 ウェブマガジン「本がひらく」で好評連載した新鮮なアナキズム論を単行本化! 歯切れよく小気味よい文体で多くのファンを持つ著者が「アナキズム」のイメージを大転換! ジェイン・ジェイコブズ、ヴァンダナ・シヴァからポランニー、おなじみグレーバー、そして「ねこ&森政稔」まで、独自の視点で選ばれた思想家たちを驚くほどわかりやすく解説。親しみやすい語り口で、読めば読むほど「今、何がおかしいのか」「どう立ち向かうべきか」が分かって力が湧いてくる、痛快きわまりない思想史。 【内容】 第1部 都市と農村のアナキズム実践――ジェイン・ジェイコブズとヴァンダナ・シヴァ  第一章 ジェイン・ジェイコブズ   1 上から見るか、ヨコから見るか   2 「生きた都市」の条件   3 東京オリンピックの都市再開発  第二章 ヴァンダナ・シヴァ   1 タネとプーさんと目的論   2 「緑の革命」と農業の工業化   3 生物多様性と商品化の相剋  補論(対談)重田園江・桑田学 エコノミーとエコロジーの思想史  第三章 ねこと森政稔   1 ねことお船とアナキズム   2 社会組織家としてのアナキスト 第2部 シン・アナキズムの思想――カール・ポランニーとデイヴィッド・グレーバー  第四章 カール・ポランニー   1 ポランニー、波乱の生   2 労働・土地・貨幣の商品化をめぐって   3 商品経済という「悪魔のひき臼」   4 オーストロ・マルクス主義と「赤いウィーン」   5 協同組合の思想と運動   6 社会的所有における自由と民主主義   7 ポランニー的未来社会  第五章 デイヴィッド・グレーバー   1 近代科学のヤバさは、桑田学『人新世の経済思想史』に書いてある   2 グレーバーの生涯と著作   3 民主主義の起源は西洋にある?   4 国家に抗する社会の地「ゾミア」   5 『万物の黎明』における「ざっくり人類史」批判   6 価値と記号と構造と   7 欲望は社会関係からくる――疎外と物象化   8 借りたものは返さなくてはいけないの?   9 なぜどんなものにも値段が……   10 雄牛のうんこのお仕事たち   11 21世紀のカフカ的世界   12 民主主義とケアの倫理 終章 マッドマックス 怒りのデス・ロード あとがき 人名索引
  • 真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争
    4.0
    全体主義の時代の基底へ 2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、戦争が始まった。 戦争が始まってから、大量の情報が流れてくる。プーチンの思惑やゼレンスキーの戦略、東西の軍事的分析がその中心にある。 戦争を受けて書き下ろされた本書が注目するのは、『全体主義の起源』を書き、ナチスドイツとソ連の体制の〈嘘〉を暴いたハンナ・アーレントである。 というのも、ブチャの虐殺はじめ、多くの「事実」が〈嘘〉によって歪められているからだ。 こうした事態はいまに始まったことではない。むしろ全体主義体制の本性といえるかもしれない。欺瞞や虚偽は心地よい。圧制下の人々は不意打ちしてくる飾りのない真実より、心地よい嘘を好むのだ。 そして、この戦争をアーレントと同じ眼差しで眺めているのがウクライナの映画監督セルゲイ・ロズニツァだ。彼による『バビ・ヤール』が本書の拠り所になっている。キーウ近郊のバビ・ヤールは「銃殺によるホロコースト」が行われた痛ましい場所だ。 心地よい虚偽にいかに抗していくのか? 本書では、アーレント=ロズニツァに寄り添いつつ、「真理の語り手」の意味を考える。
  • ホモ・エコノミクス ──「利己的人間」の思想史
    3.7
    自分の利益を第一に考えて合理的に行動する主体=「経済人(ホモ・エコノミクス)」――経済学が前提とするこうした人間像はどこで生まれたのか。多くの批判にさらされながらも、それが世界を動かす原動力でありつづけているのはなぜか。「金儲け」が道徳的に蔑まれた古代・中世そして非近代の社会から、近代経済学が確立する「限界革命」の時代をへて、ホモ・エコノミクスが社会の広範な領域に浸透する現代まで。「自己利益の追求」が当たり前の価値として受け容れられるに至ったからくりを、思想史の視座から解き明かす。
  • 社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ
    4.3
    私たちが暮らすこの社会は、そもそもどんなふうに生まれたのか。社会の形成・維持に不可欠なルールが、現にこうして守られているのはなぜか。政治秩序の正しさは、誰がどう判断すべきなのか。社会契約論とは、そんな素朴な問いを根源まで掘り下げて考える試みである。本書では、ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの議論を精密かつ大胆に読み解きながら、この近代の中心的思想に新たな息吹をふき込む。今までにない視点から世界の成り立ちが一望できる、清冽な政治思想入門!
  • ミシェル・フーコー ――近代を裏から読む
    4.1
    フーコーは、私たちが自明視する世界のありようを、全く違ったしかたで見せる。最高傑作『監獄の誕生』を糸口にフーコーの思考の強靱さと魅力を描き出す。正常と異常の区分を生み出す「知」の体系と結びつき、巧妙に作用する「権力」。そうした秩序が社会の隅々にまで浸透する近現代の先に何を見定めたのか。革命的入門書。

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