社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ

社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ

ビジネス・実用
1,034円 (税込)

5pt

私たちが暮らすこの社会は、そもそもどんなふうに生まれたのか。社会の形成・維持に不可欠なルールが、現にこうして守られているのはなぜか。政治秩序の正しさは、誰がどう判断すべきなのか。社会契約論とは、そんな素朴な問いを根源まで掘り下げて考える試みである。本書では、ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの議論を精密かつ大胆に読み解きながら、この近代の中心的思想に新たな息吹をふき込む。今までにない視点から世界の成り立ちが一望できる、清冽な政治思想入門!

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  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 社会学
  • 出版社
    :
    筑摩書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ちくま新書
  • タイトル
    :
    社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ
  • タイトルID
    :
    546438
  • 電子版発売日
    :
    2018年09月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ のユーザーレビュー

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    「社会契約」を根源的に考える

    「社会契約」ー西洋哲学を貫く重要な概念で、この言葉に触れる事も多い。
    しかしそれがどの様なものであり、その問題意識を明瞭に説明できるだろうか?
    日本人には外来概念であるから、あやふやなままに、理解したものとしている事が多いのではないだろうか?
    社会が見通しにくい今こそ、立ち返ってみる価値があると思う。良書である。

    #深い #タメになる

    0
    2024年02月24日

    Posted by ブクログ

    解釈としてまずいところもあるのかもしれないけど、哲学系中上級読みものとして完成されていると思った。引用が豊富で手探りで哲学書読んでく感じがありありと示されていて、ルソーのとこで挫折してしまうのもいい。

    0
    2022年02月15日

    Posted by ブクログ

    社会はどのように生まれたか?
    社会の秩序はどのように維持されるか?

    社会契約論は、「社会は神や自然ではなく人間が作るものである」という前提に立ち、既存の秩序や慣習によらずにこれらの問いに答えようとする理論である。

    ホッブズが想定した「万人の万人に対する闘争」という自然状態では、各人は何をしても誰からもとがめられないという絶対的な自由を享受するとともに、自分が他人から何をされるかわからないという恐怖が常につきまとう。この自然状態を脱するために人々は社会契約を結び、国家に全てをゆだねる。だが、自然状態において「私は武器を捨てて国家に全てをゆだねます」と最初に名乗りを上げる人物が登場する保証はない。そうなると社会契約はいつまでたっても結ばれない(ホッブズ問題)。
    ホッブズ問題の解釈として、理性のはたらきを重視するシュトラウス、神の命令である自然法を重視するウォレンダー、前二者のいずれにも反対しホッブズ問題には解がないとしたオークショットに代表される3つの立場が紹介される。が、著者はいずれもホッブズ問題の根本的な解決にはなっていないという。
    代替案として著者は、ホッブズを読み解きながら、自然状態でなされる「約束」の力を重視する立場をとる。無秩序の自然状態においても、個人と個人が結ぶ約束には、互いの権利を侵害することなく互いを拘束するという強い力がはたらく。バラバラの状態にあった各人が互いに結ぶ関係こそが、リヴァイアサンに強力な力を与えているのだという。

    ヒュームは社会契約論の批判者として紹介される。歴史的事実として社会契約を結んだことのある人間など存在しないとするヒュームの主張は、素朴で現実的でわかりやすい。
    ヒュームはホッブズのような自然状態を想定するのではなく、人間社会がある程度(商取引が交わされる程度)成立しているという段階から思考をスタートする。いわく、社会で同じように生活する人間は、法を制定して秩序を得ることによる「共通の利益」を確認すること(コンヴェンション=合意)によって社会を構築する。
    現実の秩序がもたらす利益の肯定、無限の多様性よりも同質性のほうを重視する姿勢など、ヒュームが保守主義の源流とされるのもうなずける。

    第3章ではルソーを扱う。
    まず、経済が発達した文明社会を肯定的に見ていたヒュームと、文明は人間を腐敗させるとしたルソーの対立が描かれる。著者は、ヒュームの現実主義的な鋭い洞察力を認める一方、富や奢侈がもたらすものが「単なる虚飾であってろくなものではないと喝破した」としてルソーを一定評価している。
    ルソーが持ち出した「一般意思」の概念は、中世の神学に由来するものであった。神の一般意思は全ての者を救済しようとするものであるが、それに背く人間の自由意志が、ある種の人間を救済しないという神の特殊意思を生み出した。ルソーはこれとは反対に、人間の自由意志こそが一般意思を生み出すとした。
    「一般意思」の概念は全体主義の根源のように見られがちである。しかし著者は「いつでも、誰にでも、何にでも、同じように適用される」一般意思の(あるいは法の)一般性によって、各人の多様性が尊重され自由が守られる(むしろこれが社会契約の目的)として前述のようなルソー解釈を斥けている。

    では、人はどのようにして「一般意思」を発見するのか?その問題に解答を与えたのが、ロールズに他ならない。ロールズを理解することはルソーの理解に役立ち、ルソーを理解することはロールズを理解することにつながる。
    ロールズは、道徳の源泉としてヒュームが取り上げた「共感」の概念を批判する。人が他者に抱く共感には限界がある。他者に自分を重ね合わせるという一種の「特殊意思」からは道徳は生まれないとする。
    この問題を克服し「一般意思」から道徳を生み出すためにロールズが想定したのが有名な「無知のヴェール」と正義の二原理である。

    ※第一原理……自由の保障
     第二原理……機会均等原理(みんなに平等にチャンスを与える)及び格差原理(最も不遇な人々の境遇を改善する)

    ロールズは、無知のヴェールをかけられた人間は、自分が尊重されたいから他者も尊重しなければならないと思考し、一般的な視点にたった選択(全員のための選択)をせざるをえないという。
    ただ、個人的にこの説はちょっと疑問だ。ロールズは、各人がもつ多様な価値観を尊重する。ならば、無知のヴェールをかけられてなお、千載一遇の賭けに出ることを厭わないギャンブラー的価値観をもった個人がいてもいいはずではないか?この論点はいつか『正義論』を読むときに注意しておこうと思う。

    0
    2015年01月06日

    Posted by ブクログ

    【読書その53】ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズから社会契約論を説明した本。社会契約論という難しいテーマでありながらも、著者のユーモア溢れる文章にときにクスっとなる。すごく面白かった。また読み返したい哲学書。

    0
    2014年02月16日

    Posted by ブクログ

    それまで、国家と個人の適切な関係を根拠付けるものとして論じられた社会契約を、今の時代に即して資本主義社会・国際環境と個人の文脈で理解しようとする。

    普段、社会契約論が私たちの胸に響くほどの理解を及ぼさないのはそれがあくまでも思考実験の産物だからであり、実際に私たちも私たちの祖先も社会契約を結んでいないためである。

    社会が社会として成り立つ建前を突き詰めた先に、社会契約があるのだと思う。社会成立の建前を守るのであれば、社会契約も守る必要があるのだろう。
    しかし、社会が社会としての正当性や自明性や根拠づけを失えば失うほどに社会契約の理解は薄くなる。

    今の私にとっては、やはり社会契約はあとがきの文章の通り、「前時代の遺物」感が半端ない。

    0
    2014年04月18日

    Posted by ブクログ

    それなりに難解な本であったが、現代の民主主義の礎を築いた思想が少し理解できたと思う。

    解釈が間違えているかもだが、人民の自由意志のもとに国家や法が立ち、それに従い人民は束縛されるというのが社会契約というものなのだろうか。つまるところ自由自体を共同体に渡していると同じか

    また、政治からみた宗教や立法権と執行権の分離、人々の代理人という考え方は現代の政治をみても理解がしやすかった
    何度か読み返したり、ホッブスやロックの本を読んでみるとなお深まりそうなので、読んでみたいと思う

    0
    2025年09月30日

    Posted by ブクログ

    ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズの思想を読み解きながら、社会契約論の思想とその意義について考察をおこなっています。

    ホッブズに関しては、自然状態から社会契約に至るプロセスにまつわる「ホッブズ問題」が取り上げられ、続くヒュームの章では、「コンヴェンション」によって社会契約論を批判したヒュームの思想のうちに、原理と史実との間を往復することで、秩序の危うさを顕わにする「ホッブズ問題」を消し去っていたことが確かめられます。

    また、ルソーの章では、彼の「一般意志」を理解することの難しさが語られ、続くロールズの賞で「無知のヴェール」に関する議論を参照しながら、そこにルソーの「一般意志」の思想が引き継がれていることを指摘し、ロールズの正義論ををヨーロッパの伝統的な政治思想史の中に位置づけることが試みられています。

    大学の授業などで、ルソーの一般意志は単なる全体の意志とは異なると聞かされて、何となく理解したような気になっていましたが、一般意志という概念を理解することの難しさが率直に語られるとともに、その内実について深い考察が展開されていることに興味を覚えました。

    0
    2015年06月30日

    Posted by ブクログ

    なのだ調で書かれているけど、女性らしい靭やかでユーモアのある文体になっていて、硬い内容もわりと読みやすく感じる。

    ルソーが知りたくて読んでみたけど、ルソーの部分は少ないし難しかった。漠然と論説を追うことはできても意図まではなかなか。けど、有名な割には他の思想家に比べて無鉄砲で粗野な印象。やっぱりたまたま時代にマッチしたのかな。

    一方でホッブズの物体論はちょっと面白い。自然科学の論法をいち早く政治の世界に持ち込んだってことらしいけど。個人を捉える際、精神は物体と同じように個別の反作用の積み重ねによるもので、個々の反応は恐怖などの根源的な感情に基づく反射と、経験・記憶との比較による判断とに分けられる、という解釈で。言葉は少し違っても最新の認知心理学の理解するところと一致する。

    ちょっと哲学に興味が出てきた。

    0
    2014年11月19日

    Posted by ブクログ

    学生時代に文字面だけで覚えていて、実感湧かなかった概念が、改めて腑に落ちた。
    そうかリバイアサンってそういうことだったか!とか、一般性ってそうだよねーとか。

    0
    2014年03月06日

    Posted by ブクログ

    「社会契約」というヨーロッパ社会の基礎となった(今もなお、なっている)概念をホッブズ、ルソー、ヒュームなどを通して考察する。著者が問題にするのはこの概念が含む本質的な矛盾で、「何も失わずに新しく何かを得る」という特質である。この特質を著者は「わからない」と言い切る。しかし論理思考ではわからないということで、そこに含意されている宗教性みたいなものをまったく無視しているのが気になった。特にルソーにおいては福音書の影響というのがまぎれもなくあって、ルソーをプロテスタントの代表としてみる見方は当時からオーソドックであったはず。「宗教」を「自己啓発系マジシャン」と同定してためらわない著者の態度を潔いととるか、物足りないととるか。

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    2014年02月17日

社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ の詳細情報

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    :
    ビジネス・実用
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    社会・政治 / 社会学
  • 出版社
    :
    筑摩書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ちくま新書
  • タイトル
    :
    社会契約論 ──ホッブズ、ヒューム、ルソー、ロールズ
  • タイトルID
    :
    546438
  • 電子版発売日
    :
    2018年09月07日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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