唯川恵 - 幻冬舎文庫作品一覧

  • 愛なんか
    3.7
    平凡な結婚を控えた公美は、偶然出会った男とのセックスで快楽に目覚め、全てを捨てて彼の元へゆき水商売を始める。一年後、かつての婚約者と再会するが……(「ただ狂おしく」)。仕事にも結婚にも答えを見つけられない女たち。人生という長い旅の幸福な結末を求め、覚悟を決めて歩き出す彼女たちの、孤独と痛みを描ききる、ビターな恋愛小説集。
  • サマー・バレンタイン
    3.7
    二十四歳の志織は、高校時代思いを寄せていた夏彦と六年振りに再会し、変わっていない彼を眩しく思う。そしてあの頃を懐かしむ「大人」になってしまった自分に気づき、胸の痛みを感じた。久しぶりに再会した高校の仲間たちも、現実に傷つき、迷っていた――。青春の輝きを見失いかけた「大人たち」の焦燥と不安、そして新たな旅立ちを描く青春小説の傑作。
  • 淳子のてっぺん
    4.2
    山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。「エベレスト? 女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは……。登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。
  • 啼かない鳥は空に溺れる
    3.7
    愛人の援助を受けセレブ気取りで暮らす千遥は、幼い頃から母の精神的虐待に痛めつけられてきた。一方、中学生のとき父を亡くした亜沙子は、母と二人助け合って暮らしてきた。千遥は公認会計士試験に受かった年下の恋人と、亜沙子は母の勧めるおとなしい男と結婚を決める。けれどその結婚が、それぞれの歪んだ母娘関係を暴走させていく。
  • 燃えつきるまで
    3.8
    恋も仕事も順調だった三一歳の怜子は、五年付き合い、結婚も考えていた耕一郎から突然別れを告げられる。失恋を受け入れられず、苦しむ怜子は、最優先してきた仕事も手に付かず、体調を崩し、精神的にも混乱する。そして、友人の「好意」から耕一郎に関するある事を知らされた怜子は……。絶望から再生までを描き、誰もが深く共感できる失恋小説。

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