おばさんに対する考え方が変わる
最終巻。きっちりすっきり終わってくれます。
こういうおばさんってよく街で見かけますよね、彼女らってどう考えてもこれからもう一度花が咲くわけじゃないし、人生焦ってないのかなぁ?と失礼ながらよく思っていたのですが、積み重ねた「現状」(幸か不幸かは別として)でいいのだというラストに持っていくのは考えさせられました。
ちょっと5~8巻辺りが中弛みしてたり、家族全員必要以上にウザすぎたりする所が残念なのと(ある意味リアリティですけど)オーミを好きになる過程が丁寧でないので、たかこさん、なんでこんなに好きになっちゃったの?と見ていて不思議に思った。黄昏ているおばさんが焦り狂って中学生に告白するなら、容姿が似ているだけじゃなくて、動機付けがもう少し欲しかったです。
批判はあるあのシーンは肯定派です。大人だから、無理だからと我慢するのはやっぱりおかしい。あのシーンで谷在家が「ありがとう」っていってるセリフが一コマ入りますが、あれがオーミの答えなんだと思います。ただ彼はまだ未熟なので断り方がわからず逃げてしまう。彼はラジオ聞いてると思うなぁ。そのラジオで「ありがとうが正解の断り方?」って冗談交じりで言ってるのですが、彼には良い勉強になったと思います。キモイけど。
だからキモくてごめんって自分で理解してるのはなんだか見ててつらかった・・・まぁキモイんだけど。
たかこが過去の自分がした行為を思い出して恥ずかしくてうずくまってしまうのはとても共感できますねぇ(笑)自分だけかと思ったらやっぱりみんなそうなんだと安心できます。
いろいろと飛びぬけたマンガでした。漫画というかドキュメンタリーを見た感じです・・・
みんな等しく歳を取るけどそれでも人生は続いていく。もう何歳だからって諦めるのはやめようと思える、一読の価値がある作品でした。