ポンキチさんのレビュー一覧

人気時代小説第8巻

もはや説明不要ですらある人気時代小説第８巻。
火付盗賊改方の長官である長谷川平蔵とその部下や元盗賊の密偵たちの活躍を描く今作。
この巻で、見逃せない話は見かけは鍾馗さまの様にイカツイのに剣術はからっきしダメの見掛け倒しの用心棒高木軍兵衛が登場する「用心棒」と、平蔵の親友岸井左馬之助がいよいよ結婚！？しかしお相手の女性には前夫の影しかも盗賊？という「あきらめきれずに」が見どころと思われる。
オール読物という雑誌に連載されていたためか１話完結の短編で書かれており、好きな話から読み進められるのがこういう時代小説のいいところだなと思う。
近年でも松本幸四郎氏主演のドラマが放送されているみたいなので気に...続きを読むなる方は是非。

毎日が命のやり取り

学費を出してくれた叔父の頼みで社会の底辺とされる傭兵団の金庫番を務めることになった主人公の奮闘を描く本作。今回はその六巻。他所の国のお家騒動のに巻き込まれた主人公及び傭兵団が集団戦法を覚え、遊牧民から騎馬（及び相続権のない族長の息子）を貰い受け相手方の正規軍と相対しながらお家騒動の原因とそれに絡む陰謀を暴くさまは非常に痛快。それに主人公が傭兵たちに話す口ぶりが往年の股旅物の渡世人のようで時代劇ファンとしては楽しめるところ。ただ続刊が刊行されるかは気になる。

薬師の宮女の事件帳

１巻読了。なかなか楽しめた。いわゆるBS放送やCS放送でやっているような中国宮廷ドロドロドラマをライトノベルに落とし込んだ感じの作品。あらすじはひょんなことから後宮の下働きの仕事になった花柳界の妓女の娘猫猫（マオマオ）が、宮中で起こる厄介な事件を美形の宦官壬氏（じんし）と共に解決していくと言うもの。その解決の手がかりとなるのが、薬師である養父譲りの薬学の知識で解いていくので、ある種の推理モノの要素も多分に含んでいるので最後まで面白く読めた。続刊も買う予定。

クスリとするほのぼのコメディ

１巻読了。非常にテンポよくサクサク読めた。あらすじは単独行動多めな大学生活を送る主人公がそんな主人公を心配（？）する後輩女子の宇崎にウザ絡みされながら、大学の空き時間や休日を２人で過ごすというもの。何か特別なことがおこるわけではない日々の日常が描かれているわけだが、宇崎の行動にクスリとさせられるほのぼのした話が多く癒し系のまんがとなっている。
一応ジャンルはラブコメとなっているがラブコメ要素的な展開は現時点であまりなく、ほのぼのコメディとでもいうべきだろうか。続きもとりあえず読みます。

傍らで見返したい一冊

「察しない男 説明しない女」で話題になった五百田達成氏の話し方に関する著作。
人によって損する言い方を得する言い方に変えましょうという趣旨のもと、細かく例を示して言い換え法や立ち居振る舞いを提案しています。
内容は、「言われてみるとそうだよなぁ」と頷けるモノから、
「もうそれ社会人の処世術の範疇では」といったものまで幅広く含まれています。
一つ一つの事柄はすぐできる簡単なコトであるものの、全部の事柄を実践できている人はいないだろうなと思えるものなので、傍らに置いて折に触れて自らを省みるコトができれば好かれる話し方になっていくだろうと思える一冊です。