• 河内源氏 頼朝を生んだ武士本流

    武家の棟梁?

    王権と自力救済の間で揺れ動きながら、栄光と没落、凄惨な骨肉の争いを経験した、実に劇的な一族河内源氏。

    源頼信が平忠常の乱、源頼義が前九年の役、義家が後三年の役を平定。→東国武士を結集し、「武家の棟梁」と称される地位を確立。→院や貴族に脅威を与えた河内源氏は、院と結んだ平氏による源氏勢力削減政策により不遇を極め、保元の乱と平治の乱を経て没落。→先祖が築いた基盤をもとに頼朝が鎌倉幕府を開いた。
    こういった歴史の教科書に載ってるような通説に対する検討をされています。

    ・貴族と武士は同じ支配者層であり、貴族と武士が対立関係にあったのではない。
    ・頼朝の隆盛の基盤は源平争乱の結果で得た領...続きを読む

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  • 執権 北条氏と鎌倉幕府

    執権・得宗

    あとがきに引用されているギタリスト真島昌利氏の言葉「難しいことはわかりやすく、わかりやすいことは面白く、面白いことは深く。」を実践されている本です。
    専門用語の意味を説明してくれていて、昔の文書などを親しみやすい言葉で意訳してくれています。

    元寇のタイミングが得宗権力の極みと一致していたことは、もう一つの神風だったのかもしれないと思いました。

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  • 物語 イランの歴史 誇り高きペルシアの系譜

    イスラムの中のイラン

    「イランといえば、イスラームの国だから、イラン人のことをアラブ人と同じ人々と理解している日本人は多いだろう。」
    恥ずかしながら、自分もそうでした。
    ペルシャとアラビアの違いを認識していませんでした。
    イランの歴史の流れや他のイスラム諸国の文化的な違いを簡潔に分かりやすく教えてくれる本です。
    筆者のイランへの愛情が感じられます。

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  • 物語 エルサレムの歴史 旧約聖書以前からパレスチナ和平まで

    聖書から現代まで

    私には難しい内容で、理解は不十分ですが、エルサレムがややこしい土地であることはしっかりと感じました。
    聖地であるが故に平和が難しい土地なんて、皮肉な感じですね。

    「武力以外の方法でエルサレムに平和をもたらしたのは、一三世紀のフリードリッヒ二世一人だけだ。フリードリッヒ二世はこの和平に来世を賭けたのである。」
    破門されても平和に賭けたフリードリッヒさんについても、もっと知りたいと思いました。

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