【感想・ネタバレ】静謐 北杜夫自選短篇集のレビュー

あらすじ

文学とユーモアエッセイ、二つのジャンルで人気を博した作家・北杜夫。その一九五六年から六八年の間に発表された作品群から作者自身のセレクトによる全一〇篇を収める。三島由紀夫賞賛の表題作や、「岩尾根にて」ほか初期の純文学作品、SF作品「不倫」、随筆「死」まで多才な作家のエッセンスが一望できる自選短篇集。〈巻末エッセイ〉今野 敏

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Posted by ブクログ

学生時代に北杜夫の長編小説は何冊か読んでいます、マンボウ物も愛読していました。それから何十年経ちましたが短編小説はこの文庫本で初めて読みました。人を冷静に観察し、ユーモアをもって冷酷に表現する。すばらしい小説ばかりで、手元においてなんども読み返したくなる本です。

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2022年06月19日

Posted by ブクログ

北杜夫自選短編集
 「岩尾根にて」「羽蟻のいる丘」「河口にて」「星のない街路」「谿間にて」「不倫」「死」「黄いろい船」「おたまじゃくし」「静謐」の10篇を収録。どちらかというと初期の短編集が中心に選ばれている。
 「河口にて」「星のない街路」のような海外を舞台にした不思議な幻想的な雰囲気の短編もあれば、「不倫」のようなSF小説もある。若い頃は、「谿間にて」の蝶を採集するために台湾に渡った採集人の物語と信州の山中を舞台にした世界にあこがれ、信州大学に行ってみたいと思った時期もあった。 
 「黄いろい船」は作者の中期ともいえる時期のもの。こういう短編小説ももっと読みたかったなあ。

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2024年02月07日

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