あらすじ
一大リストラで律令制を確立した天武天皇、人心を巧みに掴んだ武家政権生みの親・源頼朝、徹底した「能力主義」で人事の停滞を打破した松平定信……。「抜擢」「出世」「派閥」「査定」「手当」「肩書」などのキーワードから歴史を読み解く、現代人必読の書!
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Posted by ブクログ
人事の視点から日本史を読み解いた本。
人事は組織を運営するうえで大事な要素。人事権を握る人次第で組織は大きく変わる。人事で得をする人、泣きを見る人、文句を言う人がいる。これは古今東西変わらないもの。
本書はビジネスを経験した人が読むと、さらにおもしろく読める日本史の本です。
Posted by ブクログ
人事に焦点を当てた日本史の本でした。3人の書き手がおり、文体が違うこと、古代は流石に学説の域を出ないことなど、読みづらさもありましたが、全体的に大変読み応えがありました。
Posted by ブクログ
普段は特に歴史への興味がない人でも、読めばなんらかの読後感を残すように・・すなわち自分の立場や仕事に置き換えて歴史上の人物に共感できるように、うまく書いてあるなあという感想。大江広元、天武天皇の取り上げ方については、なるほどな、と思った。
Posted by ブクログ
本書は2003年から2004年に雑誌「エコノミスト」に連載されたものを書籍化したので、日本の歴史を「人事」を通して考えようとするもの。自分も何年かに一回は異動になっていたし、上司・部下にどのような人物が来るかで仕事のやり方が変わってくるので、組織人であれば誰しも人事にそれなりの関心を持たざるを得ないであろうから、テーマとして面白い。
良く知らなかったこと、特に興味を惹かれたもの
・「再就職」が厳しい中高年豪族~郡司の任命制度、試験プロセスが理解できた。
・「学閥」出身者の悲劇~菅原道真失脚について、他の学閥の嫉妬が原因であった。
・「実力主義」を育てた乱世~朝倉孝景と朝倉孝景条々の内容が興味深い。
・「出世コース」もある大名人事
・「キャリア組」にも登龍門あり
~江戸時代の譜代大名、上級旗本の昇進制度とその実態を知ることができた。