あらすじ
世継ぎの混乱と血みどろの宗教戦争に彩られた王朝の誕生から、19世紀、ヨーロッパ全土に吹き荒れた革命の嵐による消滅まで、その華麗な一族の歴史を12枚の絵画が語りだす――。2010年、「名画で読み解くハプスブルク家12の物語」の姉妹編として出版された、シリーズ第2弾が待望の電子化。新書での累計部数35万部のベストセラー『名画で読み解く』シリーズ5冊は、本書をもって電子化が完了。
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Posted by ブクログ
このシリーズはこれで全部読んだことになるが、あまり真面目に考えたことがなかったヨーロッパの王室について、各王家のつながりも含めて理解するのに最適な本だった。ブルボン王朝がたかだか200年程度の王政で、しかしながら現在のスペイン王家がブルボン家の分派とは全く知らなかった、スペインハプスブルク家が滅びた後にブルボン家がスペインの王家になっていたとは驚きである。また、ルイ16世が決して凡庸な王ではなく、読書が大好きでイギリスのピューリタン革命で散ったチャールズ一世の歴史から打開策を見つけようと考えていたが、フランスの経済危機により結局フランス革命を止めることができなかったというのも同情してしまう。
本シリーズは名画の解説とともに象徴的な歴史をコンパクトにまとめており、大変勉強になる。何年かしたらまたすべてのシリーズを読み返してみたい。