あらすじ
不器用な3人が織りなす、みつどもえの恋の行方は…!? 喫茶店店主の紘記は、初めてできた恋人と別れて以来静かな日々を送っている。しかし、元恋人・丈との再会と、訳ありげなお客・英征との出会いによって、止まっていた時間が再び動き出し――? ミステリアスなリーマンvs執着元恋人×真面目健気なカフェ店主のアンサンブル・ラブ!
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苦味と酸味のある味わい深い作品
漫画や小説を読む時には大抵主人公(とかその他登場人物)にシンクロしながら読んでいるので、上手くシンクロしきれなくなってくるとその作品自体がしんどくなることが多い。
この作品の主人公の紘記は「好き」とは違う感情で想いを寄せる相手とは別の人と身体を重ねる。
私はこの展開は大抵しんどくなってしまうのだけれど、この作品でのあのシーンは、なんというか…不思議と沁みた。
紘記も、紘記とヨリを戻したい丈も、2人の間にスルリと入り込んだ園田さんも、正直みんな煮え切らなくてカッコよくない。
なのに、むしろその煮え切らなさ、ちっとも潔くないグズグズしたところがなんかわかる…そんな気がしてしまった。
ちっともカッコよくはないのだけれど、お互いちゃんと自分や相手に向き合おうとしているあところが良かった。そう出来る自分であろうとしているところが。
早寝電灯先生の他作品と比べると少なからず苦味や酸味を感じるけれど、それも含めて味わい深い珈琲のような魅力的な作品でした。
一途に思い続けるだけじゃ分からないことも、他の誰かを知ることで視野が広くなって気持ちの整理がついたり、どういう結果であれ得られるものはきっとあるのだなぁとしみじみと思いました。
こういう、自分も考えさせられる読後感大好きです。
頼む!!続いてくれ!!
頼む!!!スピンオフで園田さんをくれ!!!園田さんをしあわせにしてくれ!!
早寝電灯先生の作品すべて大好きですが、この作品は読んで救われる人がいる気がする。さらに救われるためにも私は出るまで強欲に園田さんスピンオフを求めたいと思います。頼む!!!!!!
三角関係。切ない。。。
喫茶店店主のコウキは、別れた恋人の事を1年半引きずっていた。ある日、突然元カレのジョーが訪ねてくる。動揺する様子をたまたま店にいた園田に見られ、2人の関係を訝しがられる。
ガッツリ三角関係のお話。
匿名
不思議
少し不思議な作品でした!王道の展開が来ると思ったところに主人公のツッコミが入ったり(笑)いい意味でくさくなくて、新鮮な感じでした!特に受けの心情が丁寧に描かれていて、とてもいい作品だったと思います!
個人的にはそっちじゃない方と
早寝電灯先生、どんどん絵が上手くなってお話もいつもちょっと不思議な感覚で大好きです。今作は不思議な感覚はなかったものの、あるキャラが最初ミステリアスな感じかな〜と思いました←途中から人間臭くなりますが。そしてその元ミステリアスな彼が主人公の傷ついた心を救ってくれる感じを期待して読み進めたので、期待した展開とは違ってちょっとびっくり&寂しいものを感じました。
今回は…
早寝電灯さんの作品は、ほとんど作家買いしていて、特に『転じて恋と生き』は、前世に不慮の事故で結ばれなかった2人が、現世で結ばれるといった内容で、ノスタルジックな感じがして、とても大好きな作品です。
今回新作が出たのを知り、いち早く購入。三角関係ものと分かって購入したのですが、私には合いませんでした。
レビューは高評価の方が多かったので、何度も読み返してみたのですが…。
作品としては、主人公たちの感情の機微をとても丁寧に描いているので、良い作品だと思います。
ただ、どうしても主人公の受(紘記)を好きになれませんでした。自分の気持ちを確かめるために、当て馬(英征)を利用し、攻(丈)のことを精神的に傷つけた感が否めないからです。
受と当て馬のことが未遂であったならば、こんな感情は持たなかったと思います。
結果的に攻と縒りを戻すのに、何故当て馬の誘いに乗ったのか、受の心情に共感出来ませんでした。
また当て馬も、「俺にそのケはないよ」と言いながら受を誘って、仕舞いには受に惚れてしまうところは、人としてちょっと軽い印象を持ちました。
唯一、攻の受に対する執着に、かえって寧ろ受への愛情の深さを感じました。
作品の内容は、最終的にはハッピーエンド(?)だと思うのですが、私にとってこの作品は、何とも後味の悪い、もやもやした印象を残しました。
作品の最後にあと書きでもあれば、作者の作品への思いを知ることが出来たので、あと書きが掲載されていれば良かったと思います。