あらすじ
弓の競い合いには勝ったが、アサギは長老頭から女屋行を命じられる。新たな世界を受け入れようと、布を織るアサギ。しかし、彼女の心は、満たされないままだった。そんな折、村では、あるうわさが流れる。しも村の住民が、突然いなくなってしまい、二度ともどってこないというのだ。アサギは、不審に思った巫女ばあさんから、密使の特命を受ける・・・。
一人の少女が苦しみながらも成長していく姿が共感をよび、髙い評価を得た『アサギをよぶ声』の続編。アサギの新たな活躍がはじまる。
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Posted by ブクログ
背負わなきゃいけないものって、なんでこうも容赦ないんだろう。現実を生きてると、何もかもをそのせいにしたくなることがある。でもそれって甘えだ。どんなときだって自分で切り拓くしかない。努力なんか報われないことのほうがずっと多い。でも、努力は成果じゃなくて過程だとか、よくキレイごとなカンジで言われるけど、こんな風に描かれると、ああ、そうだよなぁ、どう向き合うか、その姿勢を育ててもらえるんだよなぁ、その姿勢が視野を広げてくれて繋がりを作ってくれるんだよなぁと思える。
ファンタジーだからこそ描ける真実かも。
Posted by ブクログ
前作を読んでこの後があったらいいな、と思っていたのは私だけではないハズ!!新しい冒険の始まりにページをめくる手が止まらなくなりました。戦士ではないけれど、自分の中のどうにもならない気持ちやや村のしきたりや人間関係と戦うアサギの姿を追いかけたい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
続きが読みたいと思っていたのでまた読めて嬉しい。
戦士の道は閉ざされたものの、自らの力を信じて前に進もうとするアサギだが、女屋での機織りの仕事にはやはり魅力を感じず、つらそう。
しかし、思いがけない展開で再び弓を手にすることになる。
なんとなく縄文文化と弥生文化の対決っぽく。
塩、という重要なものを手に入れるため、
村の為、という名目での人売り。
それを神のせいにして、目隠しするも、事実を突き合わせてみえる真実にアサギは気づく。
攫われた、のではなく塩と交換された、と考えるべきだろう従姉たちを、どう救うのか?
連れ帰ったとしても、村内、村外で争いが生じるのは必定。大きな村に飲み込まれるか、新たな道をみつけるか。
これからの展開が非常に気になるところ。
にしても結局「声」とはなにか考える。
聞こえるのか、聞こえるようになる、のか。
聞こえても無視したくなることも。
自分にとっての弓がサコねえにとっての機織りなのだ、
と自然気づくアサギが好きだ。
それは自分が経験したことからくることなのだろうけど、
だからといってそれを他人に対しても考えられるかっていうとそうじゃないことも多々あり・・・。
いい子だなあ。