あらすじ
経済とは「誰が、誰を幸せにしているか?」を考えること。お金を取っ払って「人」を見れば、とたんに経済はシンプルになる。元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが「経済の原点」から徹底的に考えた、予備知識のいらない経済新入門。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
◎読む目的
・お金の本質や役割を理解するため
◎感想
結局働く人がいなければ、お金の効力はなくなる。
働く人がいるからこそ、サービスや物が提供されるし、僕たちは安心してインフラの恩恵を受けることができる。
昨今の投資ブームでお金だけ増やせばいいのは、全くもって筋違い。
たとえ100億あったとしても、家を作ってくれる人がいなければ、家にすら住めない。
お金は人を繋ぐツールではあるし便利だけど、それが原因でお金のむこうに人がいるといった当たり前の真実が見えなくなっている。
お金を払うだけで解決する問題など1つもないし、必ず誰かが解決してくれている。
だからこそ、働いてくれる人への感謝とお金についてもっと知っていきたい。
◎メモ
・働く人がいなければ、お金は力を失う
・「経済効果〜兆円」みたいな表面的な知識だけで情報を判断せず、しっかり分解して結局何が起きているのか考えること
・色んな人がお金という将来へのチケットを介在することで、役割分担をしている。だからこそ、働いている人へのリスペクトは欠かせない。
・お金は手段として使わないと、本質を見失う
・お金は便利な反面、人が働いているからサービスやものが受け取れる有り難さが見えなくなる原因にもなってしまう
・お金を払うだけで解決する問題など1つもないし、必ず誰かが解決してくれている。
・物事は常にシンプルに考えることが大事
◎アクション
・お金と経済についてこれからも勉強して実践し続ける
・「経済効果〜兆円」のような数字だけに反応せずに、しっかり立ち止まってどういうことか考える癖をつける
◎参考になるページ
23.25.32.(47).59.61.72.77.96.111.115~.124.157.163.164.208.255.256.262.265
Posted by ブクログ
老後のためにお金を貯めなきゃと思っていた。それは自分一人の、お金中心の考え方だったと感じた。
「お金を使う」を「誰かの効用のためにお金を渡す」と意識したい。
以下メモ
①お金への過信
・お金は使っているのではなく誰かに渡している。消費しているのは誰かの労働。
・物の価値は価格ではなく効用。
・現代は労働の多くをお金で買う。労働に価格がつくと労働の目的がお金になる。
・経済の目的はみんなが働くことでみんなが幸せになる。
②人を中心に経済を考える
・投資という名の転売では、効用は増えていない。
☆チューリップバブルの話
需要が増えると価格が上がる。実需以上の投機目的の購入者があらわれる。チューリップの美しさから感じる効用に比べて価格が高くなると、実需は減る。投機目的の購入者ばかりになる。暴落、そこに実需はない。
・お金を移動させることではなく、労働をものに変換すること、こちらが経済効果。
・効用を生み出さない生産活動を無理やり作っても、流れるお金の多くは利権を持つ一部の人のところに入るだけ(新紙幣発行を例に)
③社会全体の問題
・お金で解決できるのは分配の問題(労働の分配、物の分配)だけ。
・年金問題、労働不足、物不足はお金では解決できない
・老後について、自分一人の問題と考えるのであれば、対策はお金を貯めること、ただし社会全体の問題と考えるのであれば、対策は社会全体で子どもを育てること。
・年金問題は、老後のための椅子取りゲーム
(一般的には、年金という椅子を将来の高齢者がまわる図式で例えられるけど、なんとなく椅子が「子ども」という例えも面白いかもと思った)
・目的を共有することで、自分から、私たちへと考える輪が広がる。お金から人を中心に考えることができる。
・経済の目的がお金を増やすから幸せ(効用)を増やすになる