【感想・ネタバレ】幽霊狩人カーナッキの事件簿のレビュー

あらすじ

電気式五芒星と古文献を駆使し、オカルトと科学を混合させた技術で怪奇現象に立ち向かう、名うての“幽霊狩人”──トマス・カーナッキ。彼が事件をみごと解決して自宅に帰還するたび、わたしたち友人は食事に招かれ、その冒険譚に耳を傾けるのだ。無人の空間で起こった死傷事件、不気味な口笛の鳴り響く部屋の怪談、馬の魔物が出現する奇譚等々、ドイルの創造した名探偵ホームズと同時代に発表され、その怪奇版として名高いシリーズ全作を新訳で贈る。本邦初訳の資料的作品1編を含む、全10編を収録した。/【目次】礼拝堂の怪/妖魔の通路/月桂樹の館/口笛の部屋/角屋敷の謎/霊馬の呪い/魔海の恐怖/稀書の真贋/異次元の豚/探偵の回想/訳者あとがき

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

基本はホラー、ですが
作品によってはミステリー要素も含まれます。
ミステリーのほうは深くは追求しないので
完全解決を望む人には向きません。

面白い作品は
ミステリーを含まない作品に多いです。
純粋なホラー作品である「魔海の恐怖」や「口笛の部屋」は
中々怖い怪物を拝むことができます。
最後はあまり…ですが、うわー…とは思わせてくれるはずです。

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2012年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「クトゥルー神話」の流れを汲みしもの(コズミック・ホラー)、という枠で捕えていたので、「ホームズのライバル」というタグにちょいとびっくりしてみたり。そうか、怪奇探偵小説、か……ホームズにも「バスカヴィル家の犬」とかあったもんなあ。

「電気式五芒星と古文献を駆使し、オカルトと科学を混合させて怪奇現象に挑む、名うての“幽霊狩人”」という紹介文が、このシリーズの魅力をすでに余すところなく語っています。

起こる事件も心霊・超常現象ばかりではなく、人目を欺くために幽霊の振りをした、というオチのものも入っていて、そういう意味でも楽しめます。つくづく作者の早世が惜しまれる……。

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2011年09月11日

Posted by ブクログ

オカルト探偵カーナッキの怪奇探偵小説10編収録。ゴーストハンターものならカーナッキだが、正確には彼はハンターではなくゴーストファインダーらしい。電気五芒星や古文献を使って難事件に取り組むがゴーストをハントしない。事件はどれも人為的なものばかりでタイタスクロウのように魔物と対決はしない。むしろ中禅寺秋彦のように一見オカルトな事件を人の手によるものであると見破り、被害者たちに憑いたものを落とす。すべて怪奇趣味たっぷりの奇談揃いなので存分に楽しめる

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2021年03月01日

Posted by ブクログ

届いたばかりの創元推理文庫版W.H.ホジスン「幽霊狩人カーナッキの事件簿」を耽読中。角川ホラー文庫版と比べて全て1人の訳者が翻訳しているので統一感がありテンポが柔らかい。
ホジスンという作家さんはファンタジー作品を書く人ではないらしく異世界を描いても明快で分かりやすい。

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2020年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『礼拝堂の怪』
アルフレッド・ジャーノック卿の屋敷で行われた礼拝の終わった礼拝堂で片付けていたベレット執事が何者かに刺された。司教もジャーノック卿も目撃する中の事件。呪われた礼拝堂の秘密。

『妖魔の通路』
アンダースン邸の回廊の突き当たりの部屋で起きる怪現象。夜中に開くドアのの音。執事のピーターズとの捜査。部屋の中から出られないという霊の秘密。

『月桂樹の館』
月桂樹の館で殺害された2人の浮浪者。その館で一晩を過ごす者は命を落とす。夜中にカーナッキが写した写真に写っていたもの。

『口笛の部屋』
アイルランドの館を買い取ったアメリカ人のタソック氏。地元の美女ミス・ドナヒューと婚約したタソック氏。その後聞こえてくる口笛の音の謎
かつて館で殺害された道化師の秘密。

『角屋敷の謎』
角屋敷の周囲を歩きまわる女の正体。井戸に隠された秘密。

『霊馬の呪い』
最初に生まれた女性が呪われるというヒギンズ家。メアリと婚約者ボーモントに聞こえてくる馬の泣き声。地下室に隠された秘密。

『魔海の恐怖』
トムスン船長が所有する船。その船で航海すると船員たちがおかしくなっていくという。船を襲う怪異。

『稀書の真贋』
1冊しか現存していた詩集。その本のもう1冊が発見された。鑑定の結果は本物ということに・・・。

『異次元の豚』

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2013年04月23日

Posted by ブクログ

古典的ゴーストハンターもの小説。人が霊的現象に見せかけたものを暴く一方で、本物の霊的現象の猛威を電気式五芒星で防ぐカーナッキ先生のお話。基本、探偵が自分の経験を、「こんなことがあって」と冒険譚として語る形式を取っている。一貫した霊的現象に対する設定のようなものはあるが、科学っぽいものとゴッチャにされており、あまりスッキリとはしない。名作は押さえておくべきと思うなら。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

思ったより、コズミックホラー度合いが低いのがちょっと残念でした。
短編のいくつかは単純な事件だったりしますし。
それでも、「異次元の豚」など一部の話では異形の存在が出てきたりと、雰囲気は楽しめるのではないでしょうか。
なんとなく、電気に過度な期待があるようなそんな時代の話でした。ノスタルジック?

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2018年11月12日

Posted by ブクログ

コアなファンも多いようだが、う〜ん、という感じ。友人4人を呼びつけて、カーナッキ自らが解決した事件を語って聞かせるという設定なのだが、「理解できるかね」「想像できるかね」等々、確認を促すような問いかけが頻々とあって、いささか鬱陶しい。“究極の恐怖”として語られることに対しても、あまりそう感じられなかった。まだ擦れていない若いうちに読んだのなら、また違った感想を持ったかもしれないが。
収められた10編のうちでは、「角屋敷の謎」、「魔海の恐怖」の雰囲気は好き。
――The Casebook of Carnacki the Ghost Finder by W.H.Hodgson

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2010年02月24日

Posted by ブクログ

オカルトかな?ミステリかな?
幽霊探しを生業(?)にする主人公はA.A.ミルンのとか、ポール・ギャリコのとかで読んだことがあるが、
全体的に明るい雰囲気だった印象だった。

カーナッキはもう少しオカルト寄り。
全体的にイギリスの雨模様といった薄暗い雰囲気。

いい雰囲気出てます。

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2009年10月04日

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