【感想・ネタバレ】教えから学びへ 教育にとって一番大切なことのレビュー

あらすじ

なぜ教育には「~しなければならない」が多いのか? どうすれば「みずから学ぶ」環境はつくれるのか? 教え方ではなく、子どもの学びの深め方からいま必要な教育の本質を考える。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この本は、これからの教育のあり方に、学びの本質から読者と考えていく本だ。
人に教えるとはどういうことか考えていた私は、その方法にばかり考えていた。
しかし学びの原動力は「楽しい」「面白い」「不思議」と思うことにあり、その環境を作ることが最も必要なことであると気付かされた。
そう、「どのように教えなければならない」→「どうしたら学びを得られる?」ということを考えると、今まで思いつかなかった面白いアイデアが浮かんでくるかもしれない。
子どもたちが熱中できる学びの場とは、何だろうか。探求し続けたい。

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2022年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まさに現代の教育について書かれており、読みながら「たしかに」「なるほど」と何度も呟きながら読んだ。面白い。
以下、自分の考えとつなげて本書の紹介。

教育の目的の一つとして、自分が生きている世界や社会の課題を具体的に知り、その解決と夢や希望をつなげることとあった。学習指導要領に書かれている教育の目的は、自分の人生と社会をより良くするために必要な力をつけるといったような内容もあったと思うので、この部分とつながると感じた。(間違っていたらすいません)

また教科や学年を分けるというのは、そもそも特殊なことであり、年代を超えて学ぶことや教科の枠にとらわれないことも大切だとあった。これは子どもの視点から見て賛成する部分もあるが、やはり今負担が大きい教師目線からすると、教えやすさを多少は重視することも必要なのではないかと思う。ただ教科学習をする中で、目先の知識ばかりでなく、人間の面白さや深さを徹底的に体感することも重視することは必要だと思う。すぐに役立つ知識ばかりを教えないということにつながるかも…

学校だけでは学びの場ではない。学校以外の場での出合いが子どもの学び(成長)のきっかけになる可能性は大きい。

子どもだけでなく、子どもに関わる大人(教師や親など)も主体的に学ぶ姿勢を大切にする姿勢は大切だということには大賛成である。大人が主体性を大切にしているからこそ、その大人との関わりの中で子どもの主体性(学ぶ意欲)も育つ。

主体性の原点は、問いを持つこと。これは小学校の先生が教材との出会いをどのようにするかあれこれ考えることからも、繋がる部分がある。問いから始まる授業が理想的。

・エージェンシー=当事者性
・語義は一般的/意味は自分的にどうか

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2022年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは面白かった!
学びの総論という感じ。

子どもも大人も学ぶ。
どう教えるか、ではなく、子どもが学んでいる事実があるかどうか。

学びとは自分をつくって、なりたい自分になって
自分もみんなも幸せになっていくことなのだなと
改めて確認できた。
やっぱり最上位の目的にいつも迎えているかどうか。
そのための手段はなんでもよいということ。

そして、汐見さんのいいなと思うところは
幸せとか学びという抽象語を具体で語っていること。
例えば幸せはこう考えてる。
『人間が心の深いところで求めているのは、「生きてるっていいな」という感覚です。それが幸せであり喜びだと私は考えています。』

生きることへのよろこびが幸せにつながるということ。

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2021年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これからの時代の「教育」に必要なことは何かが書かれている。
知識を教えることに重点が置かれており、なぜ学ぶのかという問いと向き合うことが疎かにされていた。何のために学ぶのか、どう生きるのかを問いつつづけていくことが学ぶ目的であり、教育の役割とは知識をただ入れるのではなく、学ぶ力を育てていくことにある

学びとは、実際の体験で感じたことをきっかけに疑問を持つ、もっと知りたいと感じることから始まる。
子どもの疑問や興味を大切にし、さまざまな体験を通して熱中する、感動する、といった経験をさせることが重要だと感じた。
ただ上べの知識を得るのではなく、自らの経験を通してその意味をmeaningからsenseへと昇華させることで学びは深まっていく。既存の学校教育ではmeaningを詰め込むことにエネルギーが割かれていて本質的な学びになっていないと考える。
教育に携わる方にも本書で学び、これからの時代の問題解決に必要な力を育むためには、どのような教育が求められているのかを見直して欲しいと感じた。

MIT等で音楽学科を重視しているという話は初めて知り興味深く、もう少し調べて見たい。

最後の「子どもって面白いな」と思い続けていることが教師や親の役目という言葉を心に留めて、子どもと向き合っていきたい。

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2023年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

教育関係の新書の中ではかなり読みやすかった!
読みながらたくさん折り目をつけられた!

気づき
・世界大学ランキング10年連続1位のマサチューセッツ工科大学では、音楽や芸術を重視
・いわゆる仕事ができるかできないかと、選考での筆記試験の結果は一致しない
→勉強だけが出来ればいいわけではない

・受動的な学び、能動的な学びそれぞれの効果を有効活用する どちらかに偏らない

・社会で与えられた意味=語義meaningを理解し、さらに自分の経験に基づく価値のある意味=senseを上乗せしていくことで理解が深まっていく
→語義だけ無理やり覚え込んでも真の理解にはなっていない

・「認知的スキル」読み、書き、計算、問題解決、思考力などに加え、「非認知能力」忍耐力、自制心、レジリエンス、責任感、好奇心、精神的な安定を備えることも求められていく
→言われた通りにやるだけではなく自分で考えて行動することが重要

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2021年12月30日

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