あらすじ
沖縄を取り戻せ!
すべてを奪われた戦後の沖縄。
その絶望の中でも前を向いていた男たちがいた。
奄美郡島徳之島出身の東貞吉(ひがしさだよし)は、琉球警察名護警察署に配属になり、
米軍現金輸送車襲撃事件の主犯逮捕の手柄を立て、公安担当になる。
沖縄刑務所暴動で脱獄した人民党の末端、島袋令秀(しまぶくろれいしゅう)に接近し、自分の作業員(スパイ)に育てることに――。
令秀が人民党の瀬長亀次郎(せながかめじろう)に心酔していくなか、貞吉は公安としての職務を全うするために、敬愛する瀬長を裏切ることができるのか。
矛盾と相克に満ちた沖縄で、主人公は自らの道を歩んでいく。
一気読み必至のバイオレンス・ロマン。
【電子書籍特典】
樋口耕太郎さん(『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』著者 / トリニティ株式会社代表取締役社長 / 沖縄大学人文学部国際コミュニケーション学科准教授)・伊東潤対談
「『琉球警察』を通じて語られる、戦後から現代の沖縄の本質」
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Posted by ブクログ
伊東潤氏の作品は史実を徹底的に調査されている。実在する瀬長亀次郎氏も登場し、占領下から返還に向けた沖縄における人々の心情や、想いだけではどうにもならない事実との葛藤などを交え、沖縄人としての誇りを伝えてくださっている作品でした。
コロナ禍で行くことが憚られるが、日本わ代表するリゾート地の一つ沖縄。
第二次世界大戦で米軍の占領下にあったとは知っているが、生まれた時には既に返還されており、教科書レベルの情報しか持ち合わせていない不勉強を恥じた。